2007 年 5 月 のアーカイブ

Apollo mini Camp

2007 年 5 月 29 日 火曜日

TwitterSecond LifeJoost、とWebの世界では新しい話題に事欠かないが、私の最大の関心の一つは何といっても Apollo だ。

Adobe が現在開発中の Apollo は、Flash、Flex、HTML、Ajax、CSS、JavaScript などの既存のWeb開発技術を使い、それらを融合させた次世代のデスクトップ・アプリケーション用ランタイムだ。 素晴らしいことに、PDFをこれらのアプリケーションで利用することができる。

5月23日に、 開発者向けに「Apollo mini Camp @Tokyo」というイベントが開催された。 当社からも開発チームのメンバーが参加した。

このイベントの中で、夏ごろのリリースが予定されているパブリックベータ版について紹介された。 パブリックベータ版では、ドラッグ&ドロップのサポート、クリップボードの活用、PDFのサポートなどの機能がサポートされるらしい。 一歩一歩、Apollo の全容が見えてくる感じで期待が高まる。

Apollo の正式版は、今年秋~冬にかけてのリリースが予定されている。

私たちは Apollo によってどれほどの進化を遂げられるのか?  創造性を掻き立てられる。 準備を怠ることのないようにしよう。

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KEKの素粒子の研究

2007 年 5 月 26 日 土曜日

昔の人間は、夜、星を眺めながら多くの時間を過ごしたのだろう。そんな中から、星座の物語を創造し、偉大なる宇宙にたくさんの神々を見たのだろう。

宇宙の構造や仕組みについてのそれなりの知識を得ている現在の私たちにとっても、宇宙は神々しい。あのあまりにも広大な宇宙全体が一定の法則によって動き、秩序が保たれているのだと考えるとき、その法則の神がかりな力に心をときめかせる。

「私たちはどこからきたのか」という哲学的な問いに人間は何千年も前から答えようとし、それは今も変わらない。素粒子の研究は現在における哲学的探求だ。

1928年、ディラックは、量子力学と相対性理論の整合を試み、ディラック方程式を考案し、電子と反対の性質をもった粒子の存在を予言した。1932年、アンダーソンは、宇宙線の中に陽電子を発見し、ディラックの予言が正しかったことを証明した。共に後にノーベル物理学賞を受賞している。

陽電子と電子は、プラスとマイナスの関係である。一緒になると互いの存在は消え去る。ここに「粒子」に対する「反粒子」の存在が確認された。

宇宙は最初、想像を絶するような高温で高密度な小さな世界だった(らしい)。そのようなところでは、衝突が頻繁に起こり、「粒子」と「反粒子」が作られては消え、消えては作られる、ということだった(らしい)。

そこで、ビッグバンというものが起こり、宇宙が大膨張した(らしい、以下らしい省略)。 宇宙が大膨張すると、宇宙の温度が下がる。

そうなると、衝突による粒子・反粒子の生成はなくなり、あるのは、粒子と反粒子が一緒になり、消え去るのみとなる。

そうなると、この宇宙には物質は何もなくなるはずであるが、現に物質は存在している。 それはなぜか? この疑問に答えようとしているのが高エネルギー加速器研究機構(KEK)で行われている研究の一つだ。

どうも「粒子」と「反粒子」には、微妙に違うところがあるらしく、10億に1つの割合で、粒子は消えずに残るのだという。それを証明しようと、B中間子と呼ばれる素粒子を大量に作り出し、その衝突実験を行っているのが、KEK内にあるBファクトリーと呼ばれる1週3Kmにおよぶ巨大な加速器だ(将来、KEKの研究からノーベル賞受賞者が誕生したら素晴らしい)。

KEKは筑波研究学園都市にあり、縁があって、今回、素粒子実験の学習をするeラーニング教材の制作を担当させていただいた。 KEK内にある総合研究大学院大学の学生向けに作られたものなので、中身は専門的だが、ナレーションを使いスライドを説明していくタイプにしたことにより学習効果が高まる工夫がされている。

今回は専門家向けの内容だったが、機会があったら、一般の人向けにサイエンスを伝えることにWebの効果(アニメーション、ビデオ、インタラクティブ性、など)が使えたら素晴らしい。

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インターネットへの備えは十分か?

2007 年 5 月 25 日 金曜日

先日、グローバル化の時代を生きることについて書いた。 実際、のんびりしていられない時代になって大変だ。

しかし、このような時代が来ることは予測できた。  1990年、先代ブッシュ米国大統領が、New World Order (新世界秩序) をめざす、と宣言したときにそれは予測された。

ピーター・ドラッカーは、未来を予測するには、「既に起こった未来」に着目せよ、と説いた。 将来何が起こるかの種はずいぶん前に蒔かれることが多いのでそれに着目せよ、というのだ。

「既に起こった未来」を見逃すかどうか、それに備えるかどうかで、未来はばら色にもなるし、地獄にもなる。

既に何年にもわたり、いたるところで、多くの人たちが、インターネットが社会をどのように変えるのかについてメッセージを発信してきた。  既に多くのことが変わってしまったし、これからもまだ変わるのだ。

もし、この時点でまだインターネットに対して、中途半端な時間と金と人しか投入していないとすれば、未来はかなり危ないのではないか。 私には、地方の企業の多くに、その危機感が足りないように思えるのだ。

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「なんとかなるよ」

2007 年 5 月 24 日 木曜日

何か厄介な問題に直面したり、困難な決断をしなければいけないとき、チャップリンの映画「モダン・タイムス」のラストシーンが思い出される。

何の仕事をしてもうまくいかないチャーリー。 街をうろつく中、孤独な浮浪少女に出会う。 二人のために家を建てようと俄然やる気をだすが、やっぱりそれもうまくいかない。 落ち込む少女を 「元気出して、くよくよするなよ、なんとかなるよ」 と励まし、長くまっすぐな道を二人が肩を寄せ合って歩いていくラストシーンで終わる。バックに流れる「スマイル」という曲が美しい。

だいぶ前、まだ学生のころ、街の名画座で見た。 それ以来、このラストシーンを繰り返し思い出す。 「どんなことになったって死にはしない。なんとかなるものだ。」という勇気と希望のメッセージを受け取った。

人によっては、このラストシーンから絶望をイメージする人もいるらしい。 最後に、二人は夕日に向かって歩いているからだそうだ。  とらえ方は人それぞれだが、私は楽観的なのだ。 その方が気が楽だと思う。

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「オーケストラ・リハーサル」

2007 年 5 月 21 日 月曜日

巨匠フェデリコ・フェリーニの映画に「オーケストラ・リハーサル」というものがある。

ある寺院の礼拝堂を舞台に、そこでの演奏のために集まって来た音楽家たちのリハーサル風景をドキュメンタリー・タッチで描く。

演奏家たちはみな個性的で、楽器を深く愛し、音楽家としての誇りを持っている。 ただし、まとまりが何もない。 音楽を勝手な解釈で演奏をし、他の人が弾いているときには勝手なことを始めてしまう。 指揮者が仕切ろうとすると、「俺たちは芸術家だ、誰にも指図されたくない、指揮者なんていらない、メトロノームで十分だ」 と文句をいう。 しかし、実際にはまったく演奏にならないのだ。

組織とは何かを考えさせてくれる映画だ。

個人の自由と組織の規律のバランスには、細心の注意を払わなければならない。 特に、ソフトウェア開発会社で、それは生命線だ。

私たちは自由でありたいが、自由放任であってはいけない。 そうでなければ、結局すべての人の目標を達成できない。

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マキャべリも教えたほうが良い

2007 年 5 月 17 日 木曜日

SBIグループが、経営学修士(MBA)を取得できる通信制の大学院大学の設置を文部科学省に申請した、という記事を見た。

企業経営に不可欠な「哲学」、「人間学」まで教えるのが狙いだという。 そのために、孔子の論語や孫子の兵法などについても教えるそうだ。

これは正しい方法だと思う。  実際に経営をする上で最も悩み、最も難しく、それでいて最も重要なものは、決して経営戦略などについての科学的アプローチではなく、人間についてだ。

孫子の兵法を教えるなら、ついでにマキャべリについても教えた方がよい(ひょっとすると、既に計画されているのかもしれないが)。

自分が必ずしもマキャべリが説くようなリーダーにならなくてもいいかもしれないし、第一なれないかもしれない。  しかし、世の中にはマキャべリを愛読し、実践するリーダーは少なからずいる。 そのような者たちと対峙しなければいけないときが来るかもしれない(特に、海外に進出しようというときは)。

そのような時のためにも、マキャべリは知っておくべきだ。 でないと勝ち目がない。

「彼を知り己を知らば、百戦殆うからず」である。

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仕事をすることへの偏見を捨てよ

2007 年 5 月 16 日 水曜日

水泳選手のインタビューを見ると、彼らが自己ベストの更新に最大の目標を置いているのが良くわかる。 彼らは、自己ベストを更新するために、来る日も来る日もプールの中で、すたすら泳ぎ続けているのだ。 プールの底を見続けながら。 自己実現のためには、人の意欲は無限になる。

そのようなものを仕事の中に見出せたらどんなに素晴らしいことだろうか。 あなたは、誰かの命令によって仕事をするのではないのだ。 「あなたが達成したい目標」・・・あなたを仕事に駆り立てるものはそのようなものであって欲しい。

仕事に夢中になれることは人生において素晴らしいことなのだ。 インテル創業者 アンディ・グローブが著書の中で書いているように、偏見を捨てよう。

「われわれは文化的偏見を克服しなければならない。 われわれの社会はスポーツに夢中になる人を尊敬するが、長時間にわ たって働く人は病人、働き過ぎ中毒のようにみなす。 だから大多数の人びとは、スポーツは善でおもしろいが、仕事は単調で、必要悪、楽しみの源泉にはなら ない、というような偏見をもっている。」

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グローバル化の時代を生きる

2007 年 5 月 14 日 月曜日

今、日本は格差問題が大きな社会問題となっている。

格差問題の根源は、グローバル化だ。  グローバル化されれば、労働力は世界中で調達される。 経済規模の拡大により、富めるものはより豊かになる。 しかし、付加価値を与えられない労働は、最低賃金に向かってしまう。

おそらく、世界規模で見てしまえば、理屈が通っているのだ。 いままで貧しかった中国や東ヨーロッパの人たちに金がいきわたるようになっている。 彼らは昔より豊かになっているはずだし、それを得る権利もある。 しかし、それは、日本やアメリカやヨーロッパの労働者がいままで得ていたものを失うことを意味する。

戦後日本は奇跡的な復興を遂げた。 日本が発展していく段階で、世界の多くの労働者の富を奪ったのかもしれない。 実際、アメリカとは何度となく貿易摩擦を起こしている。 しかし、私たちはそれは自由競争の中で得たものだから正義であると信じた。

これは難しい問題だ。 国内問題ならもう少しコントロールが効くかもしれない。 国内のパートや派遣労働者の問題を改善することはできるだろう。 しかし、グローバル化という根本のところを変えることは難しい。

今、予測されることは更にグローバル化は進んでいくだろうということだ。 このような時代に、私たちがすべきことは、自分自身の能力を高め、付加価値を提供できるようになることだ。 努力を要するし、時間もかかる。 それはすぐに報酬面などの形で返ってこないものだろう。 しかし、短期的な視点では失敗する。 自分の未来に対して投資しなければならない。 安易な道を選んではいけない。

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ハンガリー系ユダヤ人

2007 年 5 月 12 日 土曜日

以前勤めていたインテルの創業者にして、20世紀の偉大なる経営者の一人、アンディ・グローブが、ハンガリー系ユダヤ人であることは勿論知っていた。

1992年 「イングランド銀行を叩き潰した男」と呼ばれ、1997年 「アジア通貨危機を引き起こした男」と呼ばれた、最強の投機家 ジョージ・ソロスもハンガリー系ユダヤ人であることを後ほど知った。

数学、物理学、経済学、論理学、コンピュータ、その他数多くの領域でものすごい偉業を成し遂げた、フォン・ノイマンもハンガリー系ユダヤ人であることを知った。

興味を持ったので調べてみると、ハリウッド映画産業を興したのものハンガリー系ユダヤ人らしい。 「20世紀フォックス」を創立した、ウィリアム・フォックス。 「パラマウント」を創立した、アドルフ・ズーカー。 「ユニバーサル映画」を創立した、カール・レムリ。 (ついでに、「ワーナー・ブラザーズ」を創立した、ベンジャミン・ワーナーは、ポーランド系ユダヤ人だ)

その他にもたくさんいる。 興味があったら探して、教えて欲しい。 著名な音楽家、企業家、科学者、ノーベル賞受賞者、などがたくさん見つかるはずだ。

ハンガリーという国は人口約1,000万人の小国である。 そのうち、ユダヤ人は10%もいないであろう。 ここから、どうしてこれだけの人材が輩出されるのか? 同じ人間なのだから、脳の構造が違うということはないはずだ。 それは、何かの習慣なのか? 価値観なのか? 教育なのか?

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適正規模

2007 年 5 月 11 日 金曜日

銀行も、家電量販店も、デパートも、製薬会社も、その他多くの産業で、合併による企業規模の拡大が続いている。 これらの業種では、規模が重要な力の一つなのだろう。

企業の適正規模はどれくらいのものなのだろうか。 業種によって違う。 一般的に言えば、ロゴスウェアがやっているようなWebソフトウェア開発の世界であれば、このような大きな規模は必要としていない。 しかし、小さいながらも一定の適正規模には到達させなければいけないと思っている。 しかも、可能な限り速やかに。

ロゴスウェアはスタート時点で数名の社員しかいなかった。 創業からまもなく6年になるが、2007年5月時点で社員数は30名ほどである。 今では、当時よりずっと品質の良い製品やサービスを顧客に提供することができる。 今の方が顧客の満足度は高まっているはずだ。

しかし、適正規模には、まだ人を増やす必要があると感じている。 いまやWebの開発はずっと複雑になったのだ。 CSSでデザインを組んだり、AjaxやFlashで画面を作ったり、ビデオを編集したり、CMSを組み込んだり、ブログを構築したり、セキュリティ対策を施したり、SEO対策をしたり、開発のテストプロセスを管理したり、データベースを組んだり、とにかくいろいろな専門知識を持った多くの人材 が必要だ。

一定の適正規模に到達するまでは、私たちはあらゆる方面の能力を向上させ続けることができる。 顧客には、より良いものをより低価格で提供できるようになるのだ。

「2~3名でやっているから低コストでやれます。 きめ細かいサポートができます。 中小企業の味方です。 」 などと書いている会社のホームページを見ることがあるが、これは完全なまやかしである。 確実に何かを犠牲にしている。 それは、一級の技術を提供できないことだったり、品質管理を疎かにすることだったり、アフターフォローができないことだったりする。

ベンチャーのスタート時点では、数名から始めなければならないから、いくつかの制約が生じてしまうのは避けられない。 ロゴスウェア自身もそうであった。 しかし、ずっとそうであっていいということでは決してない。 顧客に最高の価値を提供できるようになる適正規模まではもっていくべきである。 顧客に犠牲を負わせてはいけない。

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