多様な働き方を支援する


松下電器は、4月1日から、システム技術者、営業、企画、人事、などホワイトカラーのほぼ全社員3万人を対象に在宅勤務制度を開始した。 週に1日か2日を在宅勤務とすることが認められる。 日本IBMでは、2001年から既に在宅勤務制度を開始しており、全社員が対象となっている。

今、東京への通勤者は平均2時間以上を通勤時間に費やしている。 時間がますます貴重になっていく中で、この2時間は大きい。 2時間の通勤から開放され れば、私たちをそれを家族と過ごす豊かな時間にあてられる。 育児や介護などの事情で、通勤が難しい社員にも継続して仕事をする環境を提供できる。

日本はこれから労働者人口の減少に入る。 企業力を維持するために、優秀な人材の確保に向けての競争が始まる。 松下電器という日本を代表する企業が多様な働き方を認める方向に踏み出したことの意義は大きい。

私たち一人ひとりは、人生を歩む中でいろいろな事情を抱える。  体が健康で、歩けて、会社に勤務でき、 朝から夜まで家を空けることができる人だけを労働者の対象にすべきではない。 育児中の人、介護をしなければいけない人、怪我をした人、家族と多くの時間を過ごす必要のある人、そのような人たちにも働く環境を提供できるように努力していくことは大事なことではないのか。

日本人は、仕事のやり方について、古い習慣から抜け出せずにきた。  変化を異常なまでに恐れる人たち、既得権益を絶対に手放そうとしない人たちのエゴイズムが多くの人から自由を奪っている。 彼らは、労働とは会社に勤務してタイムカードに記録された出社時間と退社時間の間である、と定義する。 知識労働者を中心とする知識社会に入った現在、これは馬鹿げていないか。  私たちは、そんな機械のような存在なのか。

人間は尊厳を持って扱われるべきであり、人間の多様性は認められるべきであり、人間は主体的であり、人間は自由でなければならない。 そのような社会にしていかなければならない。

解決すべき課題は存在する。 人の評価を、働いた(と思われる)時間の長さではなく、仕事の成果で評価する仕組みを定着させなければいけない。 一箇所に集まらなくても、情報共有、知識共有、教育が行われる仕組みも必要だ。  大きな課題である。 しかし、働くための最高の環境を手に入れるためには、その解決に怯んではならない。

ロゴスウェアのミッションは、その解決のための製品やサービスを提供することだ。 Webテレビ会議システム「POWER-LIVE」は、在宅勤務を支援する。 家からでも会議に参加したり、他の社員と資料を見ながら打合せが行える。 デジタルブック 「FLIPPER」 や プレゼンテーション・コンテンツを作成する 「PRESENTER」 は情報共有や知識共有のためのツールとなる。 やるべきことはたくさんある。 目標に向かって一歩一歩進もう。

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時代は変わる


「遅いものも、のちには速くなり
現在はやがて過去になる
秩序は消え去り
今一番のものはやがて最後になる
時代は変わっているのだから」

ボブ・ディランが「時代は変わる」と歌った1960年代はゆっくりと変わる時代だったに違いない。 今、変化の速度はあまりにも速い。

1994年に設立されたネットスケープが一時ブラウザ市場を席捲し、その後マイクロソフトとの激しいバトルに敗れ、1998年11月にAOLに買収されるまでの期間は4年。

1998年に設立されたグーグルが検索エンジンの市場に革命を起こし、史上最大規模でナスダックに上場するまでの期間は6年。

2005年にサービスを開始したYouTubeが、 動画共有サービスを爆発的に普及させ、約2,000億円でグーグルが買収するまでの期間は1年。

このあまりにも速い技術の進歩と市場の変化は、経営のやり方において否応なしに変化を求める。 全ての経営手法をスピードに照準を合わせて構築しなければならない。  旧来型の指揮命令統制型の組織では立ち行かなくなる。 上下関係や組織横断的な横とのつながりにスピードを阻害する壁があってはならない。

1980年代、日本はその独特な企業文化によって急成長を遂げた。 日本独特の経営手法はセオリーZと呼ばれた。 日本文化に根ざした規律、上下関係、長い時間をかけて醸成されるコンセンサス、家族主義、などが強さの源流であった。 1990年代に入り風向きが変わってしまったのは、市場の要求するスピードがある臨界点に達し、かつて日本企業の強みとされたものがスピード化の足かせになってしまったからであると思う。 挑戦的に、革新的に取り組み、圧倒的なスピードを持って成し遂げることが、現在を生き抜く私たちに課された課題である。

ロゴスウェアが組織をまとめる上での基盤としているのは、ミッションと価値観、そして目標である。 社員個人の行動を駆り立てるものは、上司からの命令ではなく、使命や目標に対する思いの高まりであって欲しい。 ロゴスウェアは、一人一人が主体的に行動できるように、組織として許される最大限の自由を与えたい。

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「目標+主体性」の組織


昔、「太陽にほえろ!」というテレビドラマがあった。
ボス(石原裕次郎)の机の電話がなる。  「3丁目の消費者金融で殺しだ。 ホシは30代の男性。 車で逃走中」 と言うと、3秒後には、七曲署捜査一係の部屋から、長さん、山さん、ゴリ、殿下、ジーパン、が飛び出していくという早業だ。

もしこれが「指示命令+統制」型の組織だったらこうはいかない。  細かい打合せから始まる。 誰が何をするか、細部を詰め、一人一人に細かい指示を出すところから始まる。 時間がかかる。 間違いなく、犯人は逃走に成功する。

七曲署は、プロの集団だった。 一人一人が、自分の果たすべき役割を認識していた。 目的や課題に対して、即座に動くことができた。

ロゴスウェアで実現したいのは、「目標+主体性」型の組織だ。 自分は何をすべきかを一人一人が理解し、行動できる組織だ。 一人一人のプロ化が要求される。 主体性、自律、自己責任が要求される。

ほとんどの日本人が学校で学ぶことをしなかった領域だ。 以前の職場で経験してこなかった価値観だ。 従って、このような組織を完成させるにはたくさんの時間と甚大な努力を要する。 また、これを要求するとき人にとって大きな戸惑いがあることを理解している。 しかし、次の二つの理由により、ロゴスウェアはこれを推進し、そして完成させたいのだ。

1. 「指示命令+統制」型は、人の思考を停止することを要求する。 しかし、 「目標+主体性」型は、人には誰でも脳みそがあり考えることができる、ことを前提としている。 ずっと人間的である。

2. 仮にどんなに正確に情報伝達ができたとしても、 仮に混乱がなくどんなに心地よくても、時間に間に合わなければ意味がない。 「指示命令+管理」型では市場の要求するスピードについていけず、「目標+主体性」型のみが生き残る道である。

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