オバマ大統領が第44代大統領に就任し、その就任演説をしたのが2009年1月20日です。深夜でしたが日本でも生中継され、その就任演説を聞いた人も多かったでしょう。
オバマ大統領の演説はいつも素晴らしいのだが、その中でも強く印象に残ったのがトーマス・ジェファーソン、ジョン・アダムス、ジョージ・ワシントンなどのアメリカ建国の父たちについて触れた部分です。
・・・・・・・今日のこの日、自分たちが何者で、どれだけ進歩してきたかを改めて心に刻んで記念としましょう。アメリカが誕生した年の、極寒の月のことです。凍てつく川辺で消えてしまいそうな焚き火を囲んで、いくばくかの愛国兵たちが身を寄せ合っていた時のことです。首都は見捨てられ、敵軍は前進していた。雪は血で染 まっていた。独立戦争の行方がもっとも疑わしかったその瞬間に、この国の建国の父は兵士たちにこの言葉を読み聞かせるよう指示したのです。
「未来の世界に伝えるべし。希望と善行しか生き残れないような厳冬の極寒の中、共通するひとつの危険に危機感を抱いた街と国は、危険に立ち向かうべく乗り出したのだ」・・・・・・
オバマ大統領に限らず、歴代の大統領は、その就任演説で建国の父や「All men are created equal」というアメリカ独立宣言文の精神について触れてきました。自分たちは何者なのか、どこから来てどこを目指すのか、について考える機会があることは素晴らしいことです。
私たちは”始まりの時”について忘れるべきではないのです。企業はどこにもみんな”始まりの時”があります。貧しく、不安に震えながらも、未来のために勇気を振り絞って前進していた時があります。何年の時を重ねてもそれを忘れたくはないのです。