本棚がいっぱいになってしまったのでいらない本を整理しようとしても、なかなか捨てられない。
タンスがいっぱいになってしまったのでいらない洋服を整理しようとしても、なかなか捨てられない。
捨てるということは意外と難しいものだ。
捨てるということは難しいのだが、捨てなければうまく生きられないことも多い。
何かを得ようとすれば、何かを犠牲にしなければいけない関係のことをトレードオフという。
世の中にはトレードオフが多いのだ。
昔の人は、もともと何も持っていなかったから、捨てるということなしにいろいろ得てきたのかもしれない。ここには悩みはない。
いまを生きるものは、既にいろいろ持っていて、それを捨てられないからいろいろと悩む。
責任から逃れようと思えば、自由を捨てなければならない。
苦労から逃れようと思えば、夢を捨てなくてはならない。
平凡さから逃れようと思えば、安定を捨てなくてはならない。
仕事の難しさから逃れようと思えば、仕事のやりがいを捨てなくてはならない。
どうバランスをとるかは人それぞれだが、何かを得ようとすれば何かを失う、ということだけは認識しなければいけない。それをはっきり認識していないと苦しむばかりである。
「これが欲しいから、あれはいらない」と考えよう。
毎回、興味深いお話でじっくり読み込ませてもらっております。
今回の話題、所有の観念と、存在の観念とでは少々意味合いが違ってくるのでは?と思いました。