もうずいぶん昔のことになるが、STINGが1986年に発表した「Bring On The Night」というライブ・アルバムがある。冒頭一曲目の同名曲は本当にすごくって、キーボードのケニー・カークランドによるソロはいつ聞いても圧巻である。
これは、歴史上最高のピアノ・ソロの一つだと思っていたのだが、世界には同じように、このソロに感銘を受けた人たちはたくさんいるようで、腕の立つものは自分で演奏して、YouTubeにアップしていたりする。
例えば、この人
この人なんかは本当にうまい。
音が悪いが、こっちの人も悪くない。
地球のどこか遠いところに住んでいるこの人たちを勿論まったく知らないわけだが、ケニー・カークランドのソロを愛するもの同士としての、何か繋がった感じ、共鳴した感じ、がある。
そして、これが大切なことなのだが、この人たちの演奏を見ると、それぞれの人の、この曲の解釈の仕方を学べるのだ。 それは、自分とは違うコードへのアプローチであったり、使うスケールの違いであったりするのだ。 そうやって、この曲への理解を深めることができるのだ。 まったく会ったこともない、地球のどこに住んでいるかも知らないもの同士が学びあうことができるのだ。インターネットを学習に使うとはそういうことである。
ちなみに、本物はこっち。 ケニー・カークランドのソロは3:30あたりから。