「彼を知り己を知らば、百戦殆うからず。彼を知らずして己を知るは一勝一負す。彼を知らず己を知らざれば戦う毎に殆うし。」
は、孫子の兵法からの有名な言葉だ。
どんなビジネスをしようが、競争相手がいないということはない。 その競争相手を知らずして戦いに勝つことはできないという教えは、まったくもってその通りである。
しかし、「競争相手の何を知るべきか」 になると怪しくなる。
「競争相手の商品とのベンチマークを行い自社商品の足りないところを補う」という行為は無駄ではないかもしれないが、賢いやり方とは思えない。
最も重要なことは、「競争相手は自分たちに何をさせてくれるか」を知ることである。 競争相手は顧客の中でどのようなポジションを占めていて、どのようなポジションを占めていないかを知ることである。
それさえ分かればこっちのものだ。 自分たちの能力と照らし合わせて、自分たちのやるべきことが見えてくる。