「人の行く裏に道あり花の山」


「人の行く裏に道あり花の山」は、株式投資の世界で最も有名な格言だ。 人と同じことをしていては勝つことはできないから、人が売りモードの時に買い、買いモードの時に売れ、と教える。 言うは易し行うは難し。 回りの人たちが 「これはいける」 というものに対してNOと言い、「これはダメだ」というものに対してYESというのはたいへん勇気がいる。 人の行く裏が必ず花の山である保証もない。 ゴミの山である方が多い。 それでも、花の山は人の行く裏にしかない。

この決断が個人的なものであれば、実行はより容易だ。 あなたが考え、あなたが決断すればよい。 決断が組織的なものである場合、その実行は難しくなる。 組織の規模が大きくなるにしたがって更に難しくなる。 その決断が正しいことをデータを持って論理的にうまく人に説明できない。 そもそも、データを伴って誰にとっても納得の行く説明がなされるようでは 「人の行く裏」ではない。 ここにジレンマがある。 それでもなお、組織としての勇気ある決断が要求される。

ロゴスウェアは、ベンチャー精神を忘れたくない。 勇気を忘れたくない。 決断することから逃げたくない。 自分たちは正しい未来を見つめているのだと信じる。 

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クロスロード


ギター少年はみんなエリック・クラプトンの弾く「クロスロード」をコピーしながらロックギターを学んだ。 そして、「クロスロード」のオリジナル奏者である、ロバート・ジョンソンという伝説のブルースマンがいたことを知った。 ロバート・ジョンソンには、「ある夜交差点に立ち、悪魔に魂を売り渡し、引き換えに超絶技巧のギターテクニックを手に入れた」という、クロスロード伝説がある。

交差点には何かがある。 何かと何かが出会うところ。 何かまったく別の概念やアイデアが交差するとき、新たなイノベーションが生まれる。 認知心理学(見る、聞く、知る、考える、理解する、 についての研究)とインターネットテクノロジーが交差するところに何が起こるのか、はロゴスウェアの関心事の一つだ。

何年か前、ウルフルズのトータス松本がロバート・ジョンソンの立ったクロスロードを訪れたのをテレビで見た。 何もない田舎の細い砂利道であった。そんなところにも交差点パワーがある。

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「それがどうした」


たまにビートルズを聴く。 「A day in the life」 は、常に新鮮だ。  名盤「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」のラストを飾るこの曲は、ジョン・レノンの切ないメロディーから始まる。 途中、ポール・マッカトニーが曲調を大きく展開し、オーケストラ全員が各々の最高音に駆け上がり、最後にピアノの和音が長い余韻を残し終わる。 ビートルズらしさをふんだんに入れた名曲だ。 この曲を更に輝かせているのは、リンゴ・スターの一世一代のドラムである。 独特なフィルインが曲をいやがうえにも盛り上げる。

「A day in the life」レコーディング時のエピソードが好きだ。 ジョン・レノンは、ある曲をリンゴ・スターに聴かせ、こんな風にドラムを叩け、という。
リンゴ・スターは、しばらくそれを聴いた後、「ジョン、こんな風には叩けないよ。 これは、2人のドラマーが叩いている」という。 ジョン・レノンの返した言葉は、

「それがどうした」

「ドラムを2人で叩いていようが、3人で叩いていようが、それがどうした。 オレの欲しい音はこれなんだ。」と、ジョン・レノンは言ったわけだ。 それが、「A day in the life」でのリンゴ・スターの独創的なドラム演奏を生んだ。

人がいない、金がない、時間がない、やったことがない、やり方を知らない、・・・・・・・・・・・・・「それがどうした」

制約は創造性をはぐくむ。

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「くそ野郎」


2月23日、イー・モバイルが携帯電話サービスに新規参入するニュースに絡んで、千本会長の記事が新聞に掲載されていた。

千本氏の挑戦志向は、20代のころの米国留学の経験が影響しているという。 学生寮で同室の白人青年に仕事を尋ねられ、「日本で唯一最大の電話会社で、独占企業の電電公社(現NTT)で働いている」と自慢げに答えたところ、青年の返した言葉は

「くそ野郎」

しばらくたって千本氏は気づいたという。
「優秀な卒業生ほど名前も知らない企業に入り、自分の人生を切り開く。 リスクをとって大企業と競争する人間こそ尊敬されるんだ。」

挑戦することは、それ自体で美しい。

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