二重振子


二重振子の動きを見てみよう。

普通の振子は、右から左へ、左から右へ、と実に単純な運動をするが、振子を二つつなげただけでこんな予測困難な動きになるのだ。

同じ動きを2回させるのも難しい。スタート位置のちょっとのズレが動きに大きな変化を与えるのだ。

こういうのをカオスというのだそうだ。

「ほんのわずかな初期条件の違いが予想もつかないほど大きく違った結果を生む現象、個々の現象は決定論的に予測できても、総体としては非連続でバラバラな挙動を示し予測不可能なこと」とWikipediaにある。

経営もカオスではないのかとふと思う。

いくつかの成功実例だけをあげて、「経営成功の法則」、「経営成功の秘訣」、「経営成功のポイント」などをタイトルにした安っぽい経営書が売られているが、その類のものはあまり信じないほうが良いと思うのはこういう理由だ。

初期条件がちょっと違う(社員が違うし、会社の規模が違うし、業種が違うし、企業文化が違うし、時代が違うし、経営者の性格が違うし、人事制度が違うし、経済環境が違うし、・・・・違うものをあげていったらきりがない)だけで、同じようなことをしようとしたってまったく違った結果になるのだ。

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中間路線は安全か?


参議院選挙が終わった。結果は自民党大敗、民主党大勝だ。

一つだけ残念なことがある。国民は改革に対して「YES」と言ったのか、「NO」と言ったのかがわからないのだ。

ある人たちは政府の改革に対する意欲は後退している、だから「NO」だと言う。

ある人たちは政府の改革のせいで格差が広がってしまった、だから「NO」だと言う。

つまり、改革を支援する人たちからも、支援しない人たちからも「NO」と言われての大敗となる。

人は決断に迷うとき中間路線をとりがちだ。どちらか一方に偏るよりも安全であると考えてしまう。中間地点に妥協点を見つけて、どちらの人たちからも「YES」といってもらうことを期待する。安倍首相がとっている路線はまさにこの中間路線だ。

今回の選挙から学ぶことは、中間路線は時に非常に危険な戦略になるということだ。誰にとっても中途半端で、誰からも「NO」といわれる危険がある。

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戦略理論というもの


ソニー プレイステーションの生みの親、久夛良木健氏が6月19日をもってSCEの取締役から退任した。事実上、PS3の販売不振の責任をとっての辞任となる。

ソニーは、ここ数年、大きな二つの失敗を犯している。ウォークマンがアップル iPODに敗れたこと、PS3が 任天堂Wii に敗れたことだ。

この二つの事例は、おそらくこれから何年、何十年にわたり、経営戦略理論やイノベーション戦略理論の世界で繰り返し引き合いにだされるのであろう。

クレイトン・クリステンセンが提唱する破壊的イノベーション理論に照らし合わせれば、ソニーは、MD、メモリースティック、音楽事業、などの既存ビジネスを守ろうとするがために、ウォークマンは破壊的なイノベーション iPOD の前に敗れ去った、となる。ソニーはiPODのような製品・サービスを開発する全ての要素(小型薄型のモノを作る技術、インターネットビジネスのノウハウ、音楽コンテンツ、・・・・)を持っていて、それらは間違いなくアップルよりも格段に優れていたのだから、そのショックは大きかったのかもしれない。

PS3は3次元グラフィックスの性能向上にこだわった。製品の性能競争により、性能は顧客の満足度をいずれ大きく超える。そのときに、新市場を創造する破壊的イノベーションに敗れ去る、という理論も多くの人が理屈としては知っているものだ。Wii がPS3を置き去りにしてゲームの世界に新市場を開拓していく様は、まさにこの理論の通りだ。

それならば、なぜこれらのことは事前に警告されないのか?

破壊的イノベーション理論が書かれたクレイトン・クリステンセンの書物は世界的なベストセラーで、経営に携わる者、マーケティングに携わる者、イノベーションに携わる者にとってはあまりにも有名な理論だ。当然、優秀なソニーのスタッフたちがそれについて無知であることなど絶対にない。

既に起こってしまったことを振り返って見れば、いろいろな理論に照らして説明するのは簡単だ。ただ、理論を事前に活用し、未来をコントロールするのは極めて困難なのだ。

たぶん、戦略理論とはその程度のものだ。戦略理論は大変面白く、自分もこれまでに多くの書物を読んだし、たぶんこれからも読む。戦略理論がまったく役に立たないということは絶対にないが、理論を振りかざして経営を語る人には非常に違和感がある。

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掛け算の世界


経営戦略のこと、資金調達のこと、利益のこと、事業計画のこと、組織のこと、マーケティングのこと、テクノロジーのこと、イノベーションのこと、人材育成のこと、ミッションやビジョンのこと、人事のこと、営業のこと、製品開発のこと、プロジェクト管理のこと、品質管理のこと、リスク管理のこと、知的財産のこと、業務提携のこと、コンプライアンスのこと、・・・・・・・・・

経営者という職業に携わるものが関わる領域はあまりにも多い。

企業経営にとって何が大切かと問われれば、全てが大切だ。疎かにしていいものなど何もない。

よく言われるように、企業経営とは掛け算の世界だ。何かがゼロになれば、他の点数がどうであれ、掛け算としての結果はゼロとなる。

他の全てがうまくいっているのに、品質管理の問題でつまづくことは十分にありえる(不二家のように)。コンプライアンスでつまずくことも十分ありえる(コムスンやNOVAのように)。

これらを一人の人間が全て実行することは不可能なので、経営チームが必要になってくる。どれだけ早い段階で、どれだけ強力な経営チームを構築できるかはベンチャー企業の安定成長にとって最重要課題の一つだ。

ロゴスウェアとしても、抜かりの無いように

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マキャべリも教えたほうが良い


SBIグループが、経営学修士(MBA)を取得できる通信制の大学院大学の設置を文部科学省に申請した、という記事を見た。

企業経営に不可欠な「哲学」、「人間学」まで教えるのが狙いだという。 そのために、孔子の論語や孫子の兵法などについても教えるそうだ。

これは正しい方法だと思う。  実際に経営をする上で最も悩み、最も難しく、それでいて最も重要なものは、決して経営戦略などについての科学的アプローチではなく、人間についてだ。

孫子の兵法を教えるなら、ついでにマキャべリについても教えた方がよい(ひょっとすると、既に計画されているのかもしれないが)。

自分が必ずしもマキャべリが説くようなリーダーにならなくてもいいかもしれないし、第一なれないかもしれない。  しかし、世の中にはマキャべリを愛読し、実践するリーダーは少なからずいる。 そのような者たちと対峙しなければいけないときが来るかもしれない(特に、海外に進出しようというときは)。

そのような時のためにも、マキャべリは知っておくべきだ。 でないと勝ち目がない。

「彼を知り己を知らば、百戦殆うからず」である。

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