それは運なのか?


イチローが今年のメジャーリーグ オールスター戦のMVPに選ばれた。

イチローは間違いなく超一流の野球選手だ。 しかし、そのヒットを打つ確率は3回に1回にすぎない。 4回に1回しかヒットを打てないものは二流選手だ。 ヒットを打つ確率で言ってしまえば、一流選手と二流選手の差はこの程度だ。

企業がヒット商品を出せる確率はどの程度なのか。 そして、一流の企業家と二流の企業家では、それはどの程度違うものなのか。

企業家の場合は、一流と二流の差はもっと大きいと思う。一流の企業家で10回に1回、二流の企業家で100回に1回、ぐらいのような感覚がする。

悩ましいのは、一流の企業家でさえその確率は相当低いのではないかと思われることだ。

ここにヒットを生み出す確率が共に10%の企業家が二人いたとする。 Aは最初の1回目でヒットを生み出し、後の9回は失敗だとする。 Bは最初の9回を連続して失敗し、最後の1回でヒットを生み出すとする。

新しいベンチャー企業を起こした場合、Aは最初の1回目の成功で資金力を強め、その後の9回の失敗を苦にせず、事業を成功に導くかもしれない。Bは最初の連続的失敗によって10回目のチャレンジを待たずに消え去る公算が強い。

同じヒットの確率10%だとしても、初期の段階でそのヒットを生み出したもののみが生き延び成功するのだとするならば、それは、実力なのか?運なのか?

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