学校をでて最初に勤務した会社インテルで、当時副社長をしていた山口さんは、新入社員の私たちに「戦いましょう」とよく言っていた。 新入社員の自分たちでも副社長とオープンに議論を戦わせていいのだと理解した。
人は、議論して最高の答えを求めるよりも、人と対立しないことを優先しがちだ。 しかし、これは時に大きな判断ミスを引き起こしてしまう。ロゴスウェアのような規模の小さいベンチャー企業にとっては命取りだ。ソニー創業者 盛田昭夫氏は著書 「MADE IN JAPAN」に次のように書いている。
まだ副社長だったころ、当時会長をしていた田島道治氏(田島氏は宮内庁長官も務めた大変立派な方である)と衝突したことがある。私のある考えが氏を立腹させた。
私が主張し続けたため、同氏はますます苛立ち、「盛田君、君と私は意見が違う。私は絶えず意見が対立するような会社にいようとは思わない。いますぐ辞める。」 と言った。
臆せず私は返答した。
「あなたと私が同じ考えを持っているなら、私たち二人が同じ会社にいて、給料をもらっている必要はありません。この会社がリスクを最小限におさえて、どうにか間違わないようにすんでいるのは、あなたと私の意見が違っているからではないでしょうか」
ロゴスウェアにとって、オープンに議論することは大事な価値観の一つだ。 最高の意思決定のために、様々な可能性/機会や危険性/脅威を十分に検討しなければならない。 そのために多くの対立意見の交換が必要だ。