メタ認知


「名選手、必ずしも名監督にあらず」 は、スポーツでよく語られる言葉だ。

名選手といわれる人たちは、概ね才能に恵まれているので、打ったり、投げたり、蹴ったり、をいとも簡単にやってしまう。 監督になったときに、選手がなぜそんなことができないのか、がわからないのだ。

さて、「何がわからないのかがわからない」という状態は教育とか学習とかの世界でよく起こることだ。

こういうのを「メタ認知」の問題というのだそうだ。

メタ認知とは、「自分は何がわかっているのかがわかっている」、あるいは「自分は何がわかっていないのかがわかっている」状態だ。

メタ認知ができていなければ、「自分は何を知らないのかを知らない」わけだから、「何を聞いていいのかもわからない」、「何を学習していいのかもわからない」 となってしまう。

こんな状態では、わからないところは何でも聞きなさい、足りないところは勉強しなさい、などと言っても何の役にも立たない。

ということで、まず 「メタ認知している」状態を作らないといけない、となる。

で、どうやるのだろう?

ギリシャの偉大なる哲学者ソクラテスは「優れた人間は自分は何も知らないということを知っているということにおいて優れているのだ」と語った。

ソクラテスは、相手に問いかけ、質問をし、矛盾を指摘することによって、相手自身が自ら自覚をし、真理を発見し、知識を創り出すことを助けた。そういう点において、ソクラテスは最も知恵のあるものとされた。 ソクラテスは、対話を通して知識を創造していったのだ。

学ぶということの原点に立ち返れば、ソクラテスのような「対話を通じてメタ認知させる」ことが出発点かもしれない。

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