グローバル化の時代を生きる


今、日本は格差問題が大きな社会問題となっている。

格差問題の根源は、グローバル化だ。  グローバル化されれば、労働力は世界中で調達される。 経済規模の拡大により、富めるものはより豊かになる。 しかし、付加価値を与えられない労働は、最低賃金に向かってしまう。

おそらく、世界規模で見てしまえば、理屈が通っているのだ。 いままで貧しかった中国や東ヨーロッパの人たちに金がいきわたるようになっている。 彼らは昔より豊かになっているはずだし、それを得る権利もある。 しかし、それは、日本やアメリカやヨーロッパの労働者がいままで得ていたものを失うことを意味する。

戦後日本は奇跡的な復興を遂げた。 日本が発展していく段階で、世界の多くの労働者の富を奪ったのかもしれない。 実際、アメリカとは何度となく貿易摩擦を起こしている。 しかし、私たちはそれは自由競争の中で得たものだから正義であると信じた。

これは難しい問題だ。 国内問題ならもう少しコントロールが効くかもしれない。 国内のパートや派遣労働者の問題を改善することはできるだろう。 しかし、グローバル化という根本のところを変えることは難しい。

今、予測されることは更にグローバル化は進んでいくだろうということだ。 このような時代に、私たちがすべきことは、自分自身の能力を高め、付加価値を提供できるようになることだ。 努力を要するし、時間もかかる。 それはすぐに報酬面などの形で返ってこないものだろう。 しかし、短期的な視点では失敗する。 自分の未来に対して投資しなければならない。 安易な道を選んではいけない。

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