仏教の重要な思想のひとつに「無常」がある。 あらゆる現象はとどまることなく常に変化し、そして消滅する、と説く。
仏教の開祖である釈迦は、紀元前463年に生まれたといわれている。今から2500年も前の昔だ。
無常をあえて教えるということは、2500年前の昔から人間は変化が嫌いだったのだろう。 人間は今も変化が嫌いだ。 技術はずいぶんと進化を遂げたが人間の心は2500年前から何も変わっていない。
今日の朝日新聞には、社会保険庁の労働組合と日教組のことが記事にある。
記事によれば、社会保険庁の年金記録問題の原因に関して、労働組合の存在が焦点の一つになってきているという。 年金手帳の統一、年金相談コーナーの設置、年金記録のオンライン化、・・・・・・このような取り組みに対して、社会保険庁の労働組合はことごとく反対してきたのだという。彼らが訴えてきた合理化反対、コンピュータ化反対、オンライン化反対の運動が今日のずさんな社会保険庁の年金記録の一因ではないかと論じている。
同じく、日教組に関する記事では、勤務評定への反対、主任制導入への反対、学力調査への反対、などあらゆる教育改革に反対してきた歴史が記されている。
いずれも「私は変わらない」人たちの典型だ。
あなたが守り通せるものなど何もない、あらゆるものは変化しつづけるのだ、と理解しなければ救われない。