東京オフィスに通勤するときに利用するつくばエクスプレスの中では、日経新聞を読んでいることが多い。 日経新聞のスポーツ欄にあるコラムはときどきとても面白い。
ある日のコラムは次のようなものだった。
「サッカーの2000年アジアカップのためにレバノンに行った。 あるタクシー運転手の家庭の夕食に招待された。 食事の用意の間、15歳の少年が我々の相手を引き受けた。 異邦人の我々を前に、少年は臆せず、レバノンの教育事情を語り、日本のことを尋ねた。 はたして日本の中学生にこれができるのか。 海外にでると子供たちのコミュニケーション能力の高さに気づく。 社会を意識し、社会とつながり、自己表現する力が養われている。彼らのレベルが高いのではない。 日本の子供たちのレベルが低いのだ。」
スポーツ中継での選手のインタビュー、映画スターへのインタビュー、・・・・・・テレビでよく見るシーンだが、外国人の受け答えは見事であることが多い。 日本では、会社で、新入社員に対してひどく初歩的なコミュニケーション教育をしなければならない場合が多い。 できない状態にしておくことはまずいので会社はそれを行わざるを得ないが、正常な状態ではない。 日本の学校教育のどこか、あるいは家庭教育のどこか、あるいは社会教育のどこかに、何らかの欠陥がある。 これを当然のことと考えてはいけない。 解決すべきものである。
22歳の段階で、日本人と外国人の間に、逆転不可能なほどのコミュニケーション能力の差をつけてはいけない。