GTD


過去を振り返って後悔するのはどういう時だろうか?

たいがいは、過去にした行動や意思決定そのものについて悔やんでいるのではない。 その行動や意思決定をベストな心の状態で行えなかったことを後悔する。 最善を尽くしてうまくいかなかったことには納得するものだ。 頭の中が雑念でいっぱいで、何かにあせっていて集中できず、そんな心の状態でしてしまう意思決定に悔やむのだ。

GTD(Getting Things Done)というタスク管理手法のことを読むと、どうもこれは、そういうことから開放してくれるものらしいのだ。

次のように書いてある。

従来、タイムマネジメント(時間管理手法)によって優先順位や仕事の計画を立てることが強調されてきたが、実際の仕事の場は年々複雑化し、せっかく立てた計画や優先順位は次々に割り込んでくる仕事のために破綻しがちである。計画の破綻や、計画すらたてられない多忙な状態の中、頭の中にすべき仕事を山ほど抱え込んでストレスは増大し、仕 事はますます苦痛になり進まなくなる。

GTDの基本はなすべき仕事のリストを何かに記録しておくことで、頭の中からなすべき仕事のことを追い出してしまうというものである。これで頭の中はすべき仕事全部を覚えなくてもよくなりすっきりとし、リストに基づき実際の仕事をこなすことに集中できる。

GTDをマスターしている状態とは、(1) 頭の中に雑念がなく、今やるべきことだけに集中している状態か、(2) 雑念があったとしてもそれを取り除く方法を知っている状態だ。

まったく、その通りだ。 計画通りに事は運ばないものだ。 自分たちを取り巻く状況は刻一刻と変化し、私たちはそれに対応しなければならない。 割り込んでくる仕事から逃れようとするならば、それは別のどこかに歪を生む。 

それが現実ならば、その現実を直視しよう。 逃れるのではなく、適応しよう。 このような環境の中で、心乱されることなく、雑念から開放され、今やるべきことに集中する、そんな方法を習得するべきだ。

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