大規模構造


今や誰でも知っていることであるが、地球は太陽の周りをまわり太陽系という構造体の一部となっている。

太陽のような星は恒星と呼ばれる。 恒星とは水素やヘリウムの核融合によって自ら輝く星である。恒星が1,000億個も2,000億個も集まって更に大きな構造体を形成している。これが銀河である。地球は太陽の周りをまわっているが、太陽もまた回転していて、銀河の構成要素の一つだ。

銀河も1,000億から2,000億個は存在すると言われている。

1986年、ハーバード大学教授 マーガレット・ゲラーがそれより更に大きな宇宙構造を発表した。銀河は無秩序に宇宙に配置されているわけではなく、4億光年間隔で並んだ平面上の壁のように分布しているのだという。 この構造からグレートウォールと呼ばれた。 (この構造を3Dグラフィックスなどですごく分かりやすく見せてくれるサイトはないのかと探してみたが見つからず。知っていたら是非教えてください)

何事にも要素があり構造がある。ある小さな構造は更に大きな構造の一部となり、それはまた、そのまた大きな構造の一部となる。

狭い視野では見えてこないものがる。見える人と見えない人がいる。 見える人だけがその構造を理解し、勝者となる。

仕事の上で大きな構造が見える人になるにはどうしたらいいのか?  理解するとはどういうことなのか、その脳のメカニズムや習得技術に関する書籍がたくさん発行されている。 しかし、この本に書いてあることを理解することが、これまた難しいのだ。

構造を理解するための本を理解する人はそもそも構造を理解できている人で、構造を理解できない人は構造を理解するための本も理解しない、ということかもしれない。 パラドックスだ。

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ミーム


先日、リチャード・ドーキンスが書いた「利己的な遺伝子」のことに触れた。 実は、この本の中では更にとんでもないアイデアが提示されている。「ミーム」というものだ。

文化は個体の脳から脳へコピーされて伝わる。ときにはコピーミスを起こし、これが新しい文化を生むことがある。役に立つ文化はよくコピーされるが、役に立たない文化はあまりコピーされずいずれ廃れてしまう。 これはまるで、遺伝情報が遺伝子によって伝わるのと同じではないか。遺伝情報を伝える単位を遺伝子というのなら、文化を伝える単位を「ミーム」と呼ぼう。

人間は「遺伝子」と「ミーム」という2種類の自己複製子の乗り物である、という考えはたいへん斬新であるが、非常に説得力があり、確かにその通りかもしれない、と思わせる。

世の中のスピード競争とは、言ってみればミームを伝えるスピードの競争だ。

昔、ミームを伝えるスピードは人間の歩くスピードであった。やがて車の走るスピードになり、飛行機の飛ぶスピードになった。

今やこれは、光ファイバーの中を光が進むスピードになった。 技術的には、ほとんど一瞬のうちに、世界中のどこにでもミームを伝えられ、他人の脳から脳へ次々とコピーされる。

勝負は、ミームの乗り物としての人間がこのスピードについていけるかどうか、大量のミームをどう処理するのか、そしてミームの質となった。

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アイルトン・セナ


今年のF1日本グランプリは、今週の28日から富士スピードウェイで開幕する。 F1の世界も様変わりしたが、永遠のヒーローは 故アイルトン・セナだ。

やる気が不足しているときは、アイルトン・セナの走りをDVDで見るとよい。 可能性を求めて限界に挑み続けた男の雄姿が勇気を与えてくれる。

落合信彦とのインタビューでセナは語った。

極限までは誰だってやれる。ベストを尽くしましたって言えばいいんだから。しかしそれでは凡人で終わる。本当の努力が実を結ぶのは極限を突き 破ったときだ。F1レーサーにとって一番難しいのはモナコのサーキットだ。あそこは市街地だから。モナコのヘアピンカーブに時速200Kmで入っていく。 曲がるときに壁から2cmになる。でも今自分が努力しているのはあそこを1cmにすることだ。

これがアイルトン・セナだ。 モナコのヘアピンカーブを壁から2cmで走る抜けることができるのはセナだけだった。他のドライバーを圧倒していた。モナコでは5連勝を含む通算6勝(1987年、1989年、1990年、1991年、1992年、1993年)を挙げた。しかし、セナが追求したのは究極の姿だ。最終的には壁から0cmで走る抜けることを追い求めたに違いない。

セナは語っている。

「理想を語ることは簡単だが、自ら実践することはすごく難しい。
だからこそ、とにかくどんな時でもベストを尽くして生きていかなければならない。
その結果うまくいく時もあればそうでない時もある。
間違いを犯すこともあるだろう。
でも少なくとも自分自身に対しては誠実に、そして自らの描いた夢に向かって精いっぱい生きていくことだ。」

自分たちは究極の目標を見据えているだろうか。究極の目標とは、不良率0%、顧客満足度100%、コスト0円、稼働率100%、の世界だ。これが目標ならば、改善は永遠に続けられる。

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ジャスト・イン・タイム学習


昔、自動車工場における最善のやり方はフォードの大量生産方式だった。ベルトコンベアを使い、作れるときに大量に作り、プロセスごとに多量の在庫を持つことが最適な生産方式であると信じられてきた。

トヨタはまったく違うアプローチをとった。ジャスト・イン・タイムというコンセプトで語られるものだ。ジャスト・イン・タイムのコンセプトは「必要なものを、必要なときに、必要なだけ作る」というものだ。 これにより、トヨタは自動車業界の勝者になった。

教育の世界はどうか?

教育の世界は、フォードのベルトコンベア・システムと同様のアプローチをとっている。学校や教室に通って、知識を大量に頭の中に在庫するのだ。

ロゴスウェアは、ジャスト・イン・タイムの学習を推進したい。何か知りたいこと、知らなければいけいことに遭遇したときに、15分程度ですぐに特定のポイントについて学習できるようにしたいのだ。

eラーニングを単に教室のコストなどを削減するアプローチだととらえると大事なことを見落とす 。 ジャスト・イン・タイム学習は、従来の教育方法ではできなかったことだ。まったく新しい学習方法を提供するものだ。

ジャスト・イン・タイム学習は、「必要な知識を、必要なときに、必要なだけ学習する」ものだ。

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専門職の業績評価


あるプログラマの嘆き

「自分が3週間でプログラムを書くと3週間の報酬しか得られない。出来の悪いやつが3ヶ月かかって書くと3か月分の報酬を得る」

ソフトウェア企業の経営は、他の産業とはちょっと違ったやり方でやる必要がある。 他の産業には見られないいくつかの特筆すべき違いがあるからだ。

プログラマの個人能力の違いはあまりに大きい。ある調査によれば、最も生産性の高いプログラマと最も生産性の低いプログラマの間には、10倍~20倍の開きがあるという。 いくら時間をかけても同じものは作り出せない場合もある。プログラム開発はアートの世界に近いのだ。

最近はそういう個人の能力によって成果が大きく違ってしまう職種(いわゆる、知識労働者、専門職)も増えてきていると思うが、ソフトウェア企業においては、彼らが中心的な社員なのだ。決してこの特性を無視して組織は運営できない。

このような企業では、社員の評価(報酬額の算出)を最終的に達成した成果ではなく、かかった時間によって決めるのは合理的ではないし、公正ではない。

専門職の成果を正しく評価するのはとても難しい仕事である。専門職の仕事を完全に測定する方法などどこにもないからだ。それでも私たちは、その評価を下すことから逃れてはいけない。

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