自分を中心に置かないで考えてみる


世の中にはとんでもないことを思いつく人がいる。

リチャード・ドーキンスという動物行動学者は、1976年に出版された「利己的な遺伝子」という本の中でとんでもない説を発表した。

「生物の主体は遺伝子である。体は遺伝子が自らを乗せるための乗り物にすぎない。 固体の死が生命の終わりを意味するのではない。 遺伝子は体を乗りつぎながら悠久の時間を旅するのだ。」

「遺伝子の願いは、ひたすら自分のコピーを増やすということである。 そういう意味で遺伝子は利己的である。 生物は遺伝子が自らのコピーを増やすために作った生存機械にすぎない。」

普通の人が考えれば「自分が生きていくため、行動するために遺伝子がある」となるが、 ドーキンスにかかると「遺伝子のために生物があり、生物の行動がある」となる。

こういうところにイノベーションのヒントは隠されている。自分を中心に置かないで考えてみると良いのかもしれない。

難しいことではある。 コペルニクスが登場する16世紀まで、人間は地球が宇宙の中心であると考えてきたのだから。

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採用の品質


ある著名な経営コンサルタントが言っていた。

「コンサルタントができることはコンサルタントに頼らなくても成功してしまう人をより早く成功させることである。 自分の力で成功できそうにない人を成功させることはできない。」

今日届いたワイキューブからのダイレクトメールに書いてあること

「社員は企業で育てるものだなんて間違った考え方をしていませんか?育たない人材はいくら時間をかけても育たないのでです。」

人を採用しようというときに、育つことがはっきりわかる人、育たないことがはっきりわかる人には対応しやすい。 悩ましいのは多くの場合は、はっきりとわからないからだ。

採用の品質をどうやって高められるかは製品の品質をどうやって高めるかと少なくても同じくらいは重要だ。

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目標を設定する


「格差を是正する」ということが大事な政治目標になっている。 自民党総裁選でもそういうことになっている。 どういうことを意味するのか分かるようでいて、はっきりとは分からない。 自分のイメージする「格差が是正された」は、別の誰かの「格差が是正された」イメージとはきっと違う。 しかし、誰もそれについて聞かないようだ。

ロゴスウェアでは、四半期ごとに全員が目標を書くことになっている(MBOと呼んでいる)。  もし、「格差を是正する」のような曖昧なものを書いてきたら、私は3分間は文句を言わなければならない。

それは「所得税の最高税率を60%に上げる」ということなのか、「公共事業予算を10兆円にする」ということなのか、「年収300万円以下の家庭の教育費、医療費は無料にする」ということなのか、何なのかを問わなければならない。

やったのか、やらなかったのか、はっきりしないような目標を書いてはいけない。

政治の世界では結果として実現できなかったら問題になるから曖昧さを残さざるを得ないのかもしれない。 が、ロゴスウェアの中でだったら全然問題ない。 最善の方法をとっても達成できないこともある。 運というものもある。 そんなことで個人が責任追及されることはない。

正しくはっきりした目標設定することが私たちには最も大切なことだ。

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なにを寝言を言っているのだ


明治維新達成後、旧薩摩藩主 島津久光は元の家来である大久保利通に「おれはいつ将軍になれるのだ」としつこく聞いたという話がある。 世の中の流れというものがまったく見えていない、バカな殿様ではある。 大久保に「なにを寝言を言っているのだ」と一蹴される。

自民党総裁選に関する世論調査によれば、地方の自民党支部の70%が求めているのは、公共事業を増やして以前のように地方に金をばらまいてくれ、ということらしい。 世の中の流れが見えていない。

こういうことに関しては人間はほとんど進歩していない。

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現実を直視せよ


参議院選挙に大敗した上に、補助金不正やら選挙違反やらトラブル続きの安倍政権と自民党。

崖っぷちではある。

「消費税率の引き上げなどやれるはずがない」という雰囲気になってきた。

しかし、そんなことでいいのか?  問題を先送りしていいのか?

いいはずがない。 今のままでは社会保障制度は本当に崩壊する。

現実を直視すれば、そうなる。

2005年、ドイツではメルケン政権が誕生した。消費税率(ドイツでは付加価値税という)アップを公約としてかかげて選挙に勝った。
2007年1月から税率は16%から19%にアップした。 生活必需品の税率は低く抑えられているが、それでも7%だ。

理由は簡単だ。財政赤字だからだ。財政悪化をなんとしても食い止めるという強い意思を感じる。

日本の財政赤字は、ドイツの比ではない。ドイツは対GDP比3%の赤字だが、日本は対GDP比6%の赤字だ。

ドイツでは、企業の払う法人税率は引き下げられた。これまでは、実効税率約39%だったものが、約29%となった。 日本の法人税率は約40%だ。今、社会をとりまく環境を考えれば、国際競争力維持のために、法人税率を引き下げるのは当然の流れとなっている。

日本は消費税は先進国の中できわめて安く、法人税は一番高い国になった。 これが現実である。

社会保障費のために消費税率を上げ、国際競争力のために法人税を下げる、というのが世界の当たり前の流れになった。国民一人ひとりにとっては決して喜ばしいことではない。しかし、現実を直視すれば、そうなる。 これ以外に選択肢はない。

そのことをドイツ人は理解できるが、日本人は理解できないというのだろうか? 日本人はそんな国民なのだろうか?

現実を直視しないのが日本の政治家だけならいいのだが。 日本人一人ひとりが現実の問題から目をそむけていたら悲しい。ロゴスウェアの価値観は、「現実を直視する」をかかげる。 少なくとも、私たちはこれを実践したい。

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