成果を評価するということ


多くの企業が成果主義人事制度の運用について悩んでいるようである。

人の成果を正確に評価することはきわめて難しい。そもそも、評価とはそういうものだ。客観的に簡単にわかるならば、それは測定というのだ。

難しくはあるが、報酬額の決定を公正に行おうとするならばその基準は成果以外にはないので成果を評価しなければならない。

成果の評価がどれだけ正確に公正に行われるかが成果主義人事制度の成功のすべてだ。 そしてその鍵を握っているのがマネージャだ。

人を評価することは誰にとっても苦痛である。マネージャの仕事の中で最もつらい仕事である。しかしマネージャとして最も重要な仕事でもある。

この辛い仕事から逃れるために、安易に人の成果や行動を単純な数字で表そうとしてはいけない。

今、消費者物価指数はまだ下落を続けていて、それによって政府・日銀はまだデフレだという。しかし、現実にはガソリンが値上がりし食品が値上がりしている。庶民の実感としてはすでにインフレなのだ。数字で示された消費者物価指数と現実が乖離している。

単純に数字で何を示そうというとき、ときにこのような現実との乖離が見られることを忘れてはいけない。

ロゴスウェアでは、評価は具体的な言葉で表現しようとしている。 雰囲気やイメージなどではなく、その人が達成した具体的な成果、その人がとった具体的な行動を、どのように素晴らしく、どのように改善して欲しいかを具体的な言葉で示そうとしている。

簡単なことではない。 私たちはこれについて永遠に向上を怠らないようにしたい。

ロゴスウェアでは、四半期に1回のペースで評価を行う。1年に1回しか行わない会社よりも4倍のスピードでそれを学習し、半年に1回しか行わない会社よりも2倍のスピードでそれを学習していくことができる。

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書く習慣


先日亡くなった作詞家 阿久悠氏は大変なメモ魔であったという。

おそらく寝ているとき以外は詞のことを考えていたのだ。電車の中つり広告を見ていても、雑誌を読んでいても、テレビを見ていても、新聞を読んでいても、いつも詩のヒントを考えていたのだ。 アイデアはいつ思いつくかわからない。思いついたらいつでもメモしておかないと怖いのだ。

昔も今も、アメリカでも日本でも、できるビジネスマンには一つの共通した習慣がある。「書いて残す」という習慣だ。

ミーティングを行うとき、参加者はメモを書き込まなければならない。書く行為は情報を消化するために役に立つ。何かを書こうとすれば情報を論理的に分析せざるを得ない。電話で顧客と話しをするときも同じだ。書く行為によって情報が整理され、何を話すべきか、聞き漏らしていることはないかを整理できる。

ウィークリーレポート(ロゴスウェアでは全員が1週間の活動内容、次週の計画、イシューを毎週SNSに書くことを義務つけられている)は情報共有という利点に加えて、書く行為そのものが重要となる。1週間単位で自分の活動を振り返り次の計画を練る行為は、自分が目標に向かって正しく進んでいるのかを考える良い機会を与える。

何かを計画するときに、紙に書く行為は物事を視覚的にとらえることができる。それは、ツリー状になっていたり、表になっていたり、マップ状になっていたりする。物事を考えるフレームワークを視覚的にとらえると新しい発想が生まれる。

良い仕事がしたかったら書く行為を習慣づけることだ。構造を考えながら書くと良い。

そういう意味で私は書かない人間をあまり信用していない。

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国民の声とは誰のことか?


参議院選挙が終わったばかりなので政治家の方々がよくテレビにでてコメントしている。

「・・・・・・という国民の声が私のところに寄せられている」 というようなコメントをする。

国民とは誰なのか? 選挙区には数百万人の有権者がいる。 その全員から何かをヒアリングしたというのか?

そのようなことはありえないから、ここでの国民の声とは、自分のまわりの一部の有力な支援者の声ということになる。 そのような声が全体を代弁していることはない。 ここに危険がある。

会社ではどうだろうか? 「一部の有力な支援者の声」は「一部の優良な顧客の声」に置き換えられる。 優良な顧客の声が大事なのは勿論のことだ。 大事ではあるが、同時に、それは市場全体の声を反映しているとは限らない、ということも常に認識しておくべきだ。

そうでなければ、一部の支援団体の肩を持つがために政策を間違え、国民を失望させる政治家と同じになってしまう。

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脳は時と場所を選ばず働いている


経営の仕事をしていると厄介な問題に対して日々判断をしなければいけない。 より正しい判断をするためには、常に心を落ち着かせていなければならない。

深呼吸は精神を安定させる。 ゆっくり息を吸い、ゆっくり息を吐く。 何も考えず、ただ息を吸い、息を吐く。 しかし、これが難しい。 何も考えずに5分間深呼吸することすら難しい。 15秒も経たないうちに脳は勝手に何かを考え始める。

人は、手足をコントロールすることは可能だが、脳をコントロールすることはできないようだ。

だから、風呂の中だろうが、ベッドの中だろうが、電車の中だろうが、仕事のことを考えるのに時と場所を選ばない。

このような人はたくさんいるだろう。 さて、これは勤務時間なのか?

頭脳労働者や知識労働者と呼ばれる人たちの勤務時間を正確に管理することが難しいのはこのためだ。

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組み合わせる


一説によれば、ハンバーガーがはじめて登場したのは、1904年にアメリカ セントルイスで開かれた世界博覧会。ハンバーグステーキをパンにはさんで「ハンバーガー」という名前で売り出したところ評判になりアメリカ中に広がっていったのだという。

ハンバーグステーキというものがいつからあったのかはっきりしないが、調べたところ、少なくとも15世紀にはそのようなものが食べられていたらしい。パンはそれよりもかなり昔からある。

ということは、これらを組み合わせて、「ハンバーガー」として広まるまでには500年の年月がかかったわけだ。

大体において、発明やイノベーションは、このような組み合わせでできている場合が多い。 見つかってしまえば単純な組み合わせのように思えるものなのに、なぜかその組み合わせを見つけるのには時間がかかるようだ。

何と何を組み合わせると面白いものができるのか、その発想力が求められる。

ここで、私たちは、どうしても先入観や常識の枠の中から抜け出すことが難しい。

http://andrewwooldridge.com/myapps/webtwopointoh.html

このWebサイトでは、ランダムにテクノロジーを組み合わせて、Web2.0 アイデアを表示してくれる。ジョークのサイトではあるが、イノベーションのアイデアの出し方として正解だ。

ありえそうもないものを適当に組み合わせてみて、何ができるか真剣に考えよう。

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