療養中の子供が自宅や病院から授業に出席できたら


もうずいぶん昔のことだが、脚の骨折のために、長いこと病院のベッドで過ごさなければならなかったことがある。 入院したことがない人はわからないだろうが、とても社会から隔離されてしまうのだ。 私にとっては歩けないことだけが不自由で、頭は完全に機能していたのに、仕事ができなかった。

病気やけがで、家や病院で療養中の生徒もきっと同じ思いだ。 いろいろな事情で登校できない子供はたくさんいる。 私が治療のために仕事を中断することにとても不安を感じたように、子供にとって授業に出席できず勉強に遅れてしまうのはとても不安なはずだ。

学校の授業に自宅や病院から出席できたらどんなに素晴らしいだろう。 授業に追いついていけるし、なにより、友達に会えることが素晴らしいではないか。 想像するととてもワクワクする。 生徒たちの笑顔が浮かぶ。

ロゴスウェアで開発しているテレビ会議システム POWER-LIVE には、まだそのような活用事例がないが、いつの日か必ず実現したい。 今、学校にはインターネット回線が敷かれている。 パソコンも備え付けられている。 パソコンとインターネット回線さえあれば動作するPOWER-LIVEなら、これは現実の世界だ。 POWER-LIVEは、茨城県取手市の教育委員会が推進するICT活用授業の一環として導入され、試験的な運用が始まっている。 本格的な運用は来年度以降であるが、私たちの夢が実現できたら素晴らしい。

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知識を共有する


ピーター・ドラッカーは、「ポスト資本主義社会」(1993年)の中で、知識は新しい社会における唯一の意味ある資源であると論じ、そのような社会を「知識社会」と呼んだ。

アルビン・トフラーは、「パワーシフト」(1990年)の中で、知識は力の源泉であり、知識が他の資源のすべてにとってかわると論じた。

企業の競争力は、土地や工場や設備などのハード資産から、知識をベースとする部分、例えば、技術ノウハウ、製品設計、マーケティング、創造性、顧客サービス、組織の革新性などに移動している。

社会は「知識社会」となり、労働者は「知識労働者」となった。 であるならば、企業は「知識企業」となるべきで、経営者は「知識経営者」となるべきである。

今、ありとあらゆることのスピードが上がっている。 顧客は、問題や課題に対して、よく速く解決策が提供されることを要求している。  いつでも、どこでも、専門家の知識を営業現場にリンクさせて、顧客の要求を満足するスピードで解決策を提示できるか?

製品開発サイクルもスピードを上げている。 テクノロジーの変化、顧客ニーズの変化のスピードが上がっているので当然である。 このような環境の中で、じっくり6ヶ月もマーケティング戦略を練っている余裕は誰にもない。 顧客接点となるあらゆる現場で聞いた顧客の現在のニーズや将来への要望は、素早く開発スタッフへ引き渡されているか?

これらの答えがNOであれば、知識は管理されていない。
もし知識が文書化された業務マニュアルやデータベースに記録されたデータのことだけを指しているのであれば、管理はより簡単だ。 しかし、これだけでは上のような問題を解決してはくれない。 ロゴスウェアを経営する中で、知識とは、社員一人一人の脳の中に存在することがはっきりした。 それらは、一人一人の脳の中で日々進化し、そしてどこにも記録はされていなかった。

私たちが実現したいのは、社員一人一人の脳の中に存在する知識を、知識を必要とする場所へすばやく伝達し、共有するための仕組みだ。 顧客接点の現場、開発の現場、それらがネットワークで結びつき、有機的組織が構成されるようにするのだ。 これを実現するには、忘れてはいけないもう一つの重要な点がある。 知識を共有しようという文化を同時に作らなければならない。 社員一人一人の間に人間関係、信頼、仲間意識、オープンさ、そして与えて得るというWin-Win 精神が必要だ。 これを達成するために、オフラインでの活動に加えて、オンライン上に構築された「くつろぎの場」での交流が重要になる。

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NET診査システム


カカクコム・インシュアランス から損保ジャパンひまわり生命の「NET診査システム」(インターネットTV電話を使った双方向動画配信システム)を導入するというリリースがあった。

損保ジャパンひまわり生命の「NET診査システム」は、ロゴスウェア POWER-LIVEをベースに構築したシステムだ。

私たちは、 POWER-LIVE によって、「双方向動画配信=会議システム」というパラダイムを打ち破りたいと願っていた。 もっと日常のあらゆるシーンで生活を便利にできるシステムになることを望んでいた。 「NET診査システム」では、保険加入者がわざわざ病院に足を運び診察を受けなければいけないという不便を解決する。 診察する医師が目の前のパソコン上に現れるのだ。 あなたから見ると医者はあなたのところに足を運んでいるように見えるはずだ。

「NET診査システム」は、POWER-LIVEが実現したかった世界の一つだ。 このために、POWER-LIVE はFlash での動作環境にこだわった。 特別なソフトウェアやプラグインをインストールせずに利用できて、優れたユーザーインターフェースを提供したかったのは、このような生活の中での利用をめざしたからだ。

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クロスカルチャー


以前働いていた会社は外資系だったので、クロスカルチャートレーニングというものが行われていた。文化、習慣、言語、宗教、価値観、などが違ったさまざまな人たちが協力しあって仕事をするために、お互いがお互いを理解しようというトレーニングだ。

ソフトウェア企業はこれとは違うクロスカルチャーに遭遇する。 プログラマ文化とビジネス文化だ。 プログラム人間とビジネス人間は、違った文化を持ち、違った世界に住み、違った言語を話す。

ソフトウェア企業には、クロスカルチャートレーニングが必要だ。

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仕様書を読む


プログラム開発には、まず仕様書が書かれる (・・・はずだ。 これについてはまた書こう)

ここでの問題は仕様書は読まれているのかだ。

ビル・ゲイツは翌日の会議のために、仕様書をプリントアウトし持ち帰り、会議に赤ペンで書き込まれた仕様書を持ってくるという。

これはすごいことだ。 仕様書を読むのは苦行なのだ。

第一に、面白い文書ではない (誰か、スティーヴン・キングのように書いてくれないか?)

第二に、脳をフルに稼動させ、集中させないとどこに論理ミスがあるのかは見つからない。 (間違いなく、IQサプリより難しい!!)

という最もな理由があっても仕様書は読まなければいけない。 論理ミスがあればそれを発見しなければいけない。 ユーザーインターフェースに問題があれば、それを発見しなければいけない。 これらがいつの間にか神の手によって解決されていることを期待してはいけない。 さもなければ、そう、誰もが経験している地獄を見る。 開発の最後の最後になって、ここがおかしい、あそこが間違いだ、となる。

家がすっかり出来上がってから、やっぱりキッチンは東じゃなくて西にしよう、ということになったらどんなことになる?

仕様書のレベルで、ワードの文書のあそこを修正して、そこを追加することは簡単だけど、組みあがったプログラムコードはそんな風に直せない。

憂鬱な気分になるのはやめよう。 みんな幸せでなくては。 だから、仕様書を読もう。

(知っています。 顧客に仕様書を読んでもらうのが難しいことを。 結局最後に仕様書が役に立たなくなることを。 この問題については、また改めて)

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