「私の仕事術」


日経ビジネス誌から「私の仕事術」に関する取材依頼。 よい機会なので、情報の整理・管理のために私が使っているツール類についてサマリーします。

まずはその前に、なぜ情報の整理・管理が重要なのかということを少し。 経営者の仕事の質として、どれだけ正しい決断や経営判断ができたか、どれだけ優れた戦略を立てられたか、が問われるわけです。

これらは考える仕事です。 考えるためのまとまった時間が必要です。 考えるための集中力が必要です。

まとまった考える時間を作り出すためには、情報の収集は効率よく手っ取り早く行われなくてはいけません(情報を集めることが仕事ではないのだから)。 集中して考えるためには余計なことは一旦頭の中から外に出しておかねければいけません。そのために情報を整理・管理しています。

さて、私が使っているツールの紹介です。

■ Evernote

情報の整理・管理場所です。 ひらめいたことをメモ、ウェブページ内の文章を保存、本のページを写真に撮って保存、インターネットニュース記事を保存、・・とにかくあらゆる情報をここに放り込みます。 放り込まれた情報は、すべて一旦インボックスに入ります。それらを一週間に一回整理します。読み捨てOKのものは読んだ後削除。 保存しておくべきものは、適切なフォルダに分け、また適切なタグをつけて管理します。 なお、Evernoteは、PCからでもiPhoneからでも使え、蓄積された情報はウェブ上にあるので一元管理されます。

■ Googleリーダー

Googleが提供するウェブサービス型のRSSリーダーです。テクノロジーニュース系のサイトの情報はすべてGoogleリーダーで読みます。私の場合は、多くは、iPhone上で使い、電車の中やちょっとした空き時間だけを使い、テクノロジーニュースにざっと目を通します。 保存しておきたい記事、あとでじっくり読みたい記事があったら、Evernoteに転送します。 Evernoteには、Eメールに送る要領で送ることができます。

■ まるごとRSS

RSSの部分配信フィードを全文配信フィードに変換してくれるサービスです。これは、iPhoneでRSSフィードを読むときの重要なツールです。 記事の途中までしかRSSフィードになく続きはウェブサイトにアクセスして読む、ではアクセスの遅いiPhoneでは不便で仕方ありません。 まるごとRSSで設定しておけば、記事の全文が読めます。

■ あとで読む

閲覧中のウェブページの内容をまるごとメールで送ってくれるサービスです。ブラウザFirefoxなどであれば、ブラウザのツールバーに「あとで読む」ボタンが付くので、それを押すだけという簡単操作です。 しかし、PCで閲覧時にはこのツールをほとんど使いません(Evernoteで取り込んでしまうので)。 このツールが威力を発揮するのは、iPhoneでウェブを閲覧しているときです。iPhoneでウェブ閲覧時に非常に簡単な操作で、そのウェブページの内容をメール送信できます。もちろん、メールの送り先はEvernoteに設定されています。つまり、情報はEvernoteに送られます。

■ Google Apps(Gmail、Googleカレンダー、・・)

ロゴスウェアは、Google Appsを挿入しているので、メールは当然Gmailを使います。情報を徹底的に効率よく扱いたいならば、Gmailはもっとも強力なメールソフトです。第一に、GmailはPCでもiPhoneでも動作します。ウェブメールなので、どちらの機器を使っても同じメール情報にアクセスします。第二に、Gmailは検索やラベル付けの機能が強力です。過去を振り返って調べることがあるとしたら(そして、それは結構あるのだが)、Gmailほど強力なものはありません。 第三に、ToDo機能です。以前は、ToDo管理に別のツールを使っていましたが、もはや必要ありません。仕事の流れからして、ToDoなどは、メールでのやり取りの中で発生することが多く、Gmailからシームレスに使えるのは便利です。関連するメールにリンクが貼れるのも便利ですし、設定した締め切り日が自動的にGoogleカレンダーに設定されるのも便利です。

■ twitter

twitterを使う目的の一つに情報収集があります。twitterで追いかけたい検索語を設定しておき、その検索語を含むツイートを見ていけば、思わぬ情報に、しかも時間をかけずにめぐり会えます。 なお、twitterもこれまたiPhoneに最適なもので、ちょっとした空き時間を利用して行う場合がほとんどです。 ついでに、私の twitter はこちら。フォローをお願いします。

■ iPhone

最後に、既に上で何度も触れましたが、情報の整理・管理を極めようと思ったら、いまのところ、iPhoneがなければ話になりません。今後、Android機種が登場すれば、もちろん、それらスマートフォーンと呼ばれる機種が使えます。 今後のAndroidなどは、Flashに対応してくるので、より便利かもしれません。

情報を蓄積し、整理し、管理した後はどうするのだ、という話もありますが、長くなるので、それは次回。

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Platon(eラーニング学習管理システム)デビュー


ロゴスウェアの新しいeラーニング学習管理システム(LMS)である「Platon」をリリースしました。

ウェブサイトはこちらです。

5分で理解したい場合は、次の紹介動画をご覧ください。

ロゴスウェアでは従来よりLMSシステムを所有していましたが、完全にコードを書き換えて、「Platon」として新たにリリースしました。

ウェブの世界は相変わらずものすごいスピードで変化し続けています。 「ソーシャル」、「リアルタイム」、「クラウド」、「スマートフォーン」、「電子ブック」、・・ここ数ヶ月だけでもこれらのトレンドが勢いを増し、それらは確実にこれからのウェブの基本となります。

ロゴスウェアでは、ユニファイド・ラーニングをビジョンとして掲げ、その実現に向けて進んできました。 ユニファイド・ラーニングのビジョンの下、従来からの講義型コンテンツを自習するというeラーニングに止まらず、同期型ライブ学習システム(POWERLIVE)、デジタルブックを使った読む学習システム(FLIPPERおよびLibra)を開発し、これらを統合しようと考えてきました。

このような未来に対応するためには、LMSは最新のウェブ・アーキテクチャによって設計されなければいけません。

それがPlatonです。

また、私たちは、費用的な障壁をなるべく低くし、多くの方々にPlatonを利用していただきたいと願っています。 そのため、30名までの利用であれば、無料でパッケージを提供いたします。 私たちは、ユニファイド・ラーニングを大きく育て、将来、世の中の学習環境を一変させ、できるだけ多くの方々に喜びと驚きと感動を与えたいと願っています。

Platonは、それを一歩進めるための大事な製品です。

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FLIPPER3をTwitter対応にしたら便利だろうか?


Twitterに次のような投稿ができたら便利でしょうか?

http://twitter.com/MasaruIshigami/statuses/9176048698

電子ブックで興味を惹く文章に出会ったら誰かに伝えたくなるものです。 従来はEメールを使うのみでしたが、これからはTwitterに書き込むスタイルも増えていくでしょう。

幸いに、FLIPPER3は、電子ブック内の文字をテキストで抽出することができます。 また、その部分をピンポイントに伝えるためのURLを得ることもできます。 これらを利用すれば、上のURLに示したようなTwitter書き込みが可能になります。

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Libraとオンライン読書会


出版不況なる言葉があります。 日本では1997年以降、出版産業の市場規模が年々縮小しています。 そこにきて、AmazonやAppleが黒船のようにやってきて電子化へ向けて市場を開放せよ、と迫る事態になっています。

さて、自分自身のことを考えてみましょう。自分は本を読むのが好きだったし、今もそうです。 本を読みたくないなどと思ったことはありません。しかし、本を読む時間が確実に減っています。 なぜかと言えば、単純に、別のことに時間がとられているからです。 別のこととは何かと言えば、それはインターネットです。 パソコンやiPhoneを前にして、Webをアクセスしている時間が確実に増えていて、それにともなって紙の本を手にしている時間が減っているのです。

これは、多くの人に共通した傾向ではないでしょうか。 なぜ、Webに多くの時間を使ってしまうのでしょうか。 それは、Webがリアルタイム性や双方向性を持ったダイナミックなメディアであるからではないでしょうか。 そこが何といっても従来の書籍やテレビとは絶対的に違うWebの魅了なのであり、多くの人がそれに惹かれます。

人は傾向としてリアルタイム性や双方向性に惹かれます。 ゲームが一人で遊ぶものからソーシャルゲームへと移り変わろうとしているのもそのためです。

だから、紙の本を単純に電子化しても出版市場がそれだけで復活することはないような気がします。 相変わらずそれは何か魅力に欠け、多くの人の時間を別のところから持ってくるだけのパワーに欠けます。

単に読むという行為を満たすのであれば、それは紙の本で十分です。 紙の本であれば、お風呂の中でも、外で日向ぼっこしながらでも、電車の中でも、喫茶店でも、トイレの中でも、どこにだって持っていけてすぐに読めます。

私たちは、そんなものではなく、電子書籍をもっと魅力的な場にしたいと願っています。 そこには、ソーシャル・コミュニケーションの機能が欠かせないと考えています。

世の中には読書会という活動があります。 みんなが集まり、共通の本についての感想を語り合うものです。 同じ本を読んでも人はそれぞれいろいろ違った感想を持つものです。 人の意見を聞きながら、なるほどと関心をしたりし、自分自身の考えを更に高めることができます。

しかし、読書会なるものは、多くの人にとって参加するのに少々気後れするでしょう。 Webの上ならもっと気楽な感じでオンライン読書会ができるのではないでしょうか。 そして、それが、長々とした感想文を書く必要があるものではなく、Twitter的なちょっとしたつぶやきレベルで感想を書き込めたら多くの人が気楽に参加できるのではないでしょうか。 そのような試みは、本を読む楽みを増やすのではないでしょうか。 そしてそれは、ネットの上だからできることです。 書籍を電子化してネットの上にのせる価値というものはこういうところにあるのではないでしょうか。

まだ、始まったばかりです。 すごく小さな一歩です。 しかし、ロゴスウェアが、Libraという製品に込めた気持ちはこういうものです。

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電子書籍のことについて少々


Amazonが昨年のクリスマス商戦でKindle向け電子書籍が初めて紙の本の売り上げを上回ったと発表し、ソニーは電子書籍リーダー市場で2012年度に世界シェア40%を目指すと意気込み、今年のCESでは大量の電子書籍閲覧端末が発表され、今週はAppleが噂のiPadの発表をした。

過去何度も挑戦され失敗してきた電子書籍の市場に再度注目が集まっている。 

今度こそは本当に離陸するのか? その可能性は高まっている。 まず第一に、音楽におけるiTunesの成功をモデルにしたコンテンツ配信を含めたエコシステムの構築がされようとしていること、第二に、ePubのようなコンテンツの標準規格が定義されていること、第三に、iPhoneが一般化させたタッチスクリーン操作により端末の魅了が増していること。

電子書籍の未来を覆っていたもやが消えていき、大分見通しがよくなった。 パソコンやスマートフォーンを含めてどんな端末が揃い、そんな規格で、どのように各社がエコシステムを構築していくのかが見通せるようになってきた。

独自のエコシステムを作っていこうという会社(つまり、AmazonやAppleなど)からエコシステム参加者まで含めて、各社が好位置を確保するための戦いが始まる。

ロゴスウェアとして何をしようとしているかについて、ここで詳しくは述べないが、一つ記しておきたいのは次のようなこと。

小説、学習教材、辞書、辞典、写真集、コミック、マニュアル、・・・・本にはいろいろなものがある。 外観が同じなので一緒に考えてしまいがちだが、それは単に今までは紙の本という物理的な制約からそうなっているだけにすぎない。 紙の本という物理的な制約が外れればもっと本質に迫れる。 

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