英語による格差問題


世界の言語で、英語を母国語としている人口は3億5千万人、英語を公用語とする人口は14億人。公用語ではないが英語を話す人たちも多いので、それらを含めると英語人口は相当の数にのぼり、実質的に、世界共通語となっています。

英国テレビのBBCニュースで、英語による格差問題をとりあげていました。

インド、中国、南アフリカ、マレーシア、・・・、その他、世界中の多くの国で、英語を話せる人たちと英語を話せない人たちの格差が広がっているという問題です。

それら多くの国では、授業のすべてを英語で行う、主に私立の学校があります。その高い授業料を払えるエリート層の子供だけが、そのような学校に通い、英語を身につけ、それにより将来、高い報酬を得る仕事につく。この循環による格差の固定と拡大の問題を取り上げていました。

多くの国では、そのような格差を少しでも是正するために、英語を学べる環境を国を挙げて支援する体制の強化に乗り出しているとレポートしていました。

英語を推進する上で、母国語に関わる文化の問題、歴史の問題などに直面するのはどの国でも同様でした。しかし、そのような課題を抱えながらも、英語を推進する動きは加速する一方のようです。英語なくして経済発展は成し遂げられない、という現実があります。

今、かつてないほど、世界共通語の必要性が高まっています。

例えば、Facebookは世界中に7億5千万人のアクティブユーザーがいます。かなりの割合の人が英語でのコミュニケーションが可能と推測されます。一方、日本のFacebookユーザーは今日時点で400万人弱。多くが、日本語でしかコミュニケーションできません。数億人の人間の交流から生まれる知恵と数百万人の人間の交流から生まれる知恵には圧倒的な差がつくに違いありません。

TOEICの点数をもとにした順位付けで、日本は世界214ヶ国中197位。そして驚くべきことにアジアの中では最下位です。世界のいたる所で、英語のよる格差がつき始めているという現実は、日本を丸ごと弱者にしてしまいかねない問題です。

昔のような、優れたハードウェア製品さえ製造すれば売れる、という時代であれば、言葉は要らなかったかもしれません。しかし、もうそんな時代は二度ときません。

現実を直視して、英語をなんとかしましょう。今、それをやりましょう。

日常を回復しましょう


2011年3月11日 午後2時46分 東北地方三陸沖を震源とするM9.0の巨大地震が発生して1週間が過ぎました。

この1週間、あまりにも多くのことを体験しました。

地震の揺れへの恐怖、続く余震、連日テレビ画面が映し出す街を呑み込む津波、停電、断水、物資不足、電車の運休、ガソリンを始めとした燃料不足、そして、原発事故。

特に、岩手、宮城、福島の被害は本当にひどく、街は壊され、多くの命が奪われました。深く追悼の意をささげると供に、謹んでお見舞い申し上げます。そして、一日も早く復旧できることを心から祈っています。 

私たちはこの1週間、いつも繰り返されていた平凡な日常を失いました。恐怖感のため、不完全なライフラインのため、そしてあまりにも気の毒な被災者の方々へのシンパシーのため。

これらの状況は今も続いています。電気の不安定さは続くでしょうし、原発事故も予断を許しません。ガソリン不足が続き、避難所の方々に物資がなかなか行き渡らないのは本当に悲しいことです。余震は今でもあります。

しかし、私たちはいつまでも立ち止まっているわけには行きません。 経済活動を停滞させてしまうと、更に最悪の状況を招いてしまいます。

勇気を振り絞って行動を開始しましょう。日常を回復しましょう。

節電はしなければいけません。しかし、消費をしましょう。

完全なる安全はないかもしれません。しかし、外に出ましょう。

外国の人たちは日本のために祈ってくれるでしょうが、私たちは祈ってばかりいられません。行動しましょう。

これは日本という国の存亡に関わる問題です。私たちの国なのです。個人の事情はいろいろあるでしょうが、日本と日本人のために全力で働きましょう。

 

クイズ形式で授業


昨日の朝日新聞に「クリッカーで授業盛況」という記事が掲載されていました。大学の授業風景が変わりつつあると伝えています。

教授が授業の中でクイズを出し、学生は手元でクリッカーという手のひらの大きさほどの端末を使ってポチっとクリックして答えるんだそうです。結果は即座に大画面に映し出され、教授はそれを使い、テレビのクイズ番組さながらに授業を進めていくそうです。

興味深い記事なので重要な点を抜き出してみます。

  • 日本では、2007年春以来、250大学で約6万台が導入された。米国では、年間数百万個が販売され、多くの大学で導入されている。
  • クイズだけでなくアンケートにも使われる。
  • 集中力を切らさないよう、何度か質問をはさみながら授業は続く。
  • 「挙手だと周りの雰囲気が気になるが、クリッカーなら自分の意見を反映できる」
  • 「参加意識と集中力が高まった」
  • 「一方的な講義をしていた時には、なぜ学生が理解できないのか、どこが分からないのかが、分からなかった」
  • 50%~80%だった出席率が90%以上に上昇した。
  • 「周囲の目を気にして手を挙げようとしない学生たちが、ためらわずに答えを発信してくる」
  • 「学年末試験の結果をみても、高得点の学生がはっきりと増加した」

数百人規模の大教室で教授が一方的に話すというイメージの強い大学の授業だが、状況は変わりつつあるようです。サンデル教授のような授業に、機械の力を借りながらでも少しでも近づることができたら、なんと素晴らしいことでしょう。

インターネットの上で行われる教育(eラーニング)の世界は、まだまだ一方通行です。ほとんどがオンデマンド型の学習コンテンツで、これは、一方通行の授業に相当します。これは確かにコストを最も抑える方法ではありますが、すべての学習をこれで実施するのは、学習効果の点で疑問が残ります。

実世界の授業が少しづつ変わり始めているように、インターネットの学習も変わるときが近いと信じます。

インターネット上の学習において、クリッカーを使った双方向型授業に相当するものが、オンラインライブセミナー型のシステムです。ロゴスウェアの製品で言えば、POWERLIVE GigaCast という製品がそれに該当します。

POWERLIVE GigaCast は、インターネットを使って、数百人、数千人の人たちに向けて、ライブ放送をできるシステムです。クイズ、アンケートを実施し、即座に結果を画面に出す機能も備わっているので、双方向型授業に向いています。

POWERLIVE GigaCastとはどのようなものか、興味があれば、LOGOSWAREチャンネルをご覧ください。POWERLIVE GigaCastを実際に使って、生番組を放送しています。視聴は自由なので、お気軽にご参加ください。

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技術中心に展開するのか、市場中心に展開するのか


資源の限られたベンチャー企業にとって(そしておそらくは資源があったとしても)、事業の最初の着地点に確実に芽を出すことは難しいことです。

私たちは多くの新規事業が失敗していくことを目にしています。多くの場合は安っぽい安易なアイデアであるがために、そしていくつかは単に運にめぐり合えないがために。

事業の芽を出す着地点をどこにすべきか、いつ着地すべきか、どのように着地すべきか、それを確実に知る方法はありません。誰かが答えを教えてくれるわけでもありません。調査をすれば分かるというものでもありません。ただただ他の誰よりも曇りの無い歪みの無いレンズを通して市場を見、自分の知識と経験を総動員し、且つ勇気を振り絞り導き出した直観的な答えに全てをかけるしかありません。

そのようにしてスタートする新規事業の内いくつかの種は芽を出します。生き延びる権利を得ます。しかしまだ小さな生命体です。これをあたり一面を覆いつくす勢力にするには更なるチャレンジが必要です。

どのように展開させるべきか?

大きくは二つのアプローチが考えられます。 つまり、技術中心に展開するのか、市場中心に展開するのか。

富士フィルムが化粧品事業に乗り出しているのは、技術中心に展開する好例です。写真フィルムを開発する上で蓄積された色あせ防止ための「抗酸化技術」、細かな機能や安定性を高める「ナノテクノロジー技術」が化粧品のコラーゲンを守ることや機能アップに応用できるためです。

マクドナルドは、市場中心に展開する好例です。朝マック、ランチタイムのセット、午後のティータイムにマックカフェ、お一人様向けの簡単な夕食ならチキンメニュー、など。ターゲットとする顧客、市場を面で完全におさえる戦略です。

技術を中心とする展開は製品は作りやすいかもしれません。しかし、販売・マーケティングに大きな負担がかかります。 一方、市場を中心とする展開は既存顧客に売っていけるため、販売・マーケティングの負担は下がります。しかし、まったく基盤が無い製品を開発しなければならない場合もあり、製品開発に大きな負担がかかります(上のマクドナルドの場合は簡単そうだが)。

どの方法をとるべきか、それが戦略です。

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「TED+SUB」は最高の教材


TEDトークを字幕付きで閲覧できるiPhone&iPadアプリ「TED+SUB」(無料)がリリースされました。一口に言って「これは凄い!」。このためだけにiPad買ってもいいんじゃないかと思うくらいです。

TEDとは、アメリカに拠点を置く、講演会を主催する団体。ここが主催する講演は、講演する人物、その内容、プレゼンテーションの能力において世界最高レベルのものです。”世界の知を集めた、人生を学ぶ最高の教材”と形容する人がいるのも決して大袈裟ではありません。

TEDの講演会に参加するには、年間6,000ドルという高額な会員費を必要とするらしいですが、TEDトークという無料のネット配信事業が2006年に始まり、今では誰でもTEDの素晴らしい講演を観ることができます。

さて、そのようなTEDの講演内容を字幕キャプション付きでiPhoneやiPadで観れるようにしたのが「TED+SUB」です。

これは何が最高かと言って、英語学習教材として最高です。「TED+SUB」は多くの言語をサポートしているので日本語を選択することもできますが、英語の字幕のまま使い英語学習教材として使うことができます。

特に英語のヒアリング能力を上げるには、生の英語を長時間聞くことが欠かせません。「TED+SUB」の最高のスピーチであれば、飽きることなく継続できるでしょう。

また、英単語を覚えるのも、単語帳のようなもので丸暗記しようとしても、なかなか記憶できるものではありません。TEDの感動を覚えるようなスピーチの中で自然に覚える方が効率的です。

TEDの素晴らしいところは、英語学習、幅広い知識の習得、その他多くのことを同時に獲得できてしまうことです。TEDを使うと、次のようなことも学べるでしょう。
  • 「世界に目を向けるきっかけになる」
TEDにはスピーカーとして幅広い人物が登場します。戦争の現実を語るイランの女性、バリに自然の学校を作った人物、などが登場します。世界にはいろいろな困難もありますが、勇気を持ってそれらに立ち向かっている人たちがいるのだということを教えてくれます。
  • 「やる気がでる」
ここに登場する人たちは、みんな自分のミッションを持っています。信念を持っています。それに向かって、ひたすら前進しています。そのような姿は人に勇気とやる気を起こさせるでしょう。
  • 「プレゼンテーションのやり方を学べる」
ここに登場する人たちは、みんな見事なプレゼンターです。人が言葉を使って、人に伝える、人に理解してもらうにはどうすべきなのかを学べるでしょう。

最後に、TEDトークのコンテンツは、各々が15分くらいで作られています。iPadを防水処理して毎日お風呂の中で視聴したらどうでしょうか。何か最高な気がします。

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