ワン・オン・ワン


上司と部下が1対1で定期的にミーティングをする仕組みはどれくらい普及しているのだろうか。

はっきりした数字はないが、ロゴスウェアに転職してくる人たちの話を聞く限りではあまり実施されていないようだ。

「毎日顔をあわせているし、毎日話をするのだから、必要だとは思わない」と言う人がいる。 しかし、1対1で話をすることは、これらとはっきり違うものだ。

1対1のミーティングをロゴスウェアでは、1オン1(ワン・オン・ワン)と呼んでいる。 実は私の前の職場で行われていたことだが、これは有益な制度だと思い、ロゴスウェアでも実施している。

1対1で定期的にミーティングを持ち情報交換をすることは、その他の話し合いでは補えないものだ。

目標の設定、進捗の状況、抱えている課題、人事の問題、組織の問題、個人的な問題など、お互いが確かな時間をとって話し合うことが重要なのだ。

一人一人は、経験も違い、習熟度も違い、能力も違い、知識量も違い、性格も違い、強みも違い、弱みも違い、悩みも違う。だから、全体に対するメッセージだけではなく、一人ひとりに向き合わなければならない。

各自の状況に合わせて最適なアドバイスを提供するのはマネージャの大事な役割だ。

個人が抱えるいろいろな問題は、時に非常にナイーブで、余程さしせまらないと表面にでてこないものだ。表面にでてきたときにはもう手遅れの場合が多い。そのようなナイーブな問題に対するには1対1の話し合いが大事だ。

ワン・オン・ワンは、直接の上司との間だけに限定する必要はない。 ロゴスウェアではまだ社員が30名ほどなので、私自身も全員と行っている。意思疎通を円滑にするために、他部門の人と行うのも有益だ。社員はいろいろな人にワン・オン・ワンをリクエストする権利を持っている。

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マネージャとしてのテクニックなど忘れること


それまでは自分のパフォーマンスをどうやってあげるのかに注力すればよかった。 マネージャになると他の人のパフォーマンスをどうやってあげるのかが仕事になる。

これが悩ましい。 難しいし、思い通りにいかないし、イライラもする。

そこで、マネージャとしてのテクニックやハウツーを教える本が溢れている。 マネージャを育成するためのセミナーの類も溢れている。

人を動かすことはそれほどに難しいから何か魔法の法則がないかと探したい気持ちになるが、あまりそういうことにのめり込まないほうが良い。

そういうテクニックはうまくいくどころか、かえって部下との関係を悪くするかもしれない。

大体において、こういうテクニックは、人間を操作することができる、他人を管理することができる、部下を自分の望みどおりに行動させることができる、という考えをベースにしているが、人間は誰も動物のように管理などされたくないのだ。

そんな時間があるなら、自分の人格を高めるために使った方が良い。

自分に厳しく、人に誠実に対応できるように日々鍛錬した方が良い。

自分が燃えていないのに、人を燃えさせることなんてできない。

自分が誠実でないのに、人に誠実さを求めることなんてできない。

自分が真剣でないのに、人に真剣さを求めることなんてできない。

時間はかかるが良いマネージャになる道はこれしかない。

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そんなにEメールに頼るな


Eメールが広く使われるようになって10年以上が経つ。

この間に私たちの仕事をする環境も様変わりした。

情報の量は増え続け、仕事を処理するスピードの高速化はとまらない。

これまでEメールは常にコミュニケーションの主役を担ってきたが、もう限界にきている。 溢れるほどの情報を、混乱なく、多くの人たちが共有しながら、高速にコミュニケーションする能力をEメールは持っていない。

実際にEメールの制約が原因で引き起こすコミュニケーションの問題を体験している人たちも多いに違いない。顧客や社内の人たちと何かミスコミュニケーションしてしまうのだ。

今の時代に対応するコミュニケーションシステムを早急に構築すべきだ。

SNS、ウェブ会議、インスタント・メッセンジャー、Eメール、文書共有、BBS、・・・・インターネットが支援するコミュニケーション製品は揃っている。 どれか一つに依存するのではなく、これらを最適に使い分ける必要がある。

コミュニケーションミスが引き起こす時間のロスや信用の失墜によるリスクを考えれば、コミュニケーション製品には十分な投資と支援が必要だ。

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フロー状態


目の前の何かに集中し、 我を忘れるほど没頭し、時間が経つのも忘れ、最高のパフォーマンスを発揮する状態を、「フロー状態」というのだそうだ。

音楽家が作曲をするとき、画家が絵を描くとき、スポーツ選手が試合で最高のパフォーマンスを見せるとき、そのような状態に入るのだという。

メロディーがひとりでに溢れでるような感覚、絵筆が勝手にキャンパスを動くような感覚、ボールが止まって見えるような感覚、を体験するのだという。

それは、宇宙と一体化し、不安や恐れの感覚がなくなり、平和な気持ちになる、至高の体験だという。

かつて、アイルトン・セナが、F1 日本グランプリでの優勝インタビューで、「鈴鹿のスプーンカーブで神を見た」と語ったのが、そういう体験かもしれない。

このような至高体験を芸術家やスポーツ選手だけに味あわせておくのはもったいない。

私たちも仕事の中で体験できるはずだ。

雑念を捨て、集中しよう。

会社は社員がフロー状態に入って仕事ができるような環境を整えよう。 完全な環境を作ることは難しいかもしれない。 電話を完全に拒絶できないし、他人が話しかけるのを完全に拒絶はできないから。 しかし、無意味に集中を妨げているものはあるはずだ。 それを排除しよう。

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プロになる


プロ野球 高校生ドラフトが10月3日に行われた。

希望球団に指名されて歓喜するものもおり、不本意な結果になり涙するものもいる。 いずれにしても、彼らははっきりと「プロになる」という意識を持って球界に入っていく。

自分が学校を卒業して仕事を始めたのはずいぶん前になるので、そのときのことを鮮明に覚えているわけではないが、「これからはお金をもらって仕事をするわけだから、自分はプロでなくてはいけない」と意識していたのだけは覚えている。

働き始めて、自分は能力が不足していたり、知識が十分でなかったりすることが自覚できた。当時、不足しているものを補うために休みの日なども勉強にあてた日があった。 しかられないためとか、くびにならないために、とは違う。 プロとしての仕事ができなくてはいけない、と思った。

「うまくいかなかったけど、がんばったんだからしょうがないよ」のような言葉は聞きたくなかった。 こんな人を子供扱いするような言葉はプロに対する侮辱である、と思った。 結果に対して真剣でありたかった。

自分を昔から支える信念があるとすれば、それは「プロらしくありたい」ということだ。

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