教えるということは学ぶということ


ブログを書く目的の一つは、物事を自分の頭の中で整理するためである。 「今日のお昼は○○○です」の類のブログでないならば、ちょっと洞察がいる。 この行為は自分の中での知識を定着させるには大変有効なものである。

さて、学び方にはいろいろな方法があるが、どういう行為がどれくらい学びに役になっているのかを、Learning Pyramid というものは伝えている。 これは、米国 National Training Laboratories というところの研究結果である。

 人が学んだことを覚えている確率は、次のようになるのだという。

  • 講義を受けたとき                    5%
  • 読んだとき                   10%
  • 音や映像で伝えられたとき          20%
  • デモを見たとき                 30%
  • グループで話し合ったとき          50% 
  • 体験したとき                   75%
  • 他の人に教えたとき               90%  

「他人に教える」という行為が知識の獲得にこんなにも有効なのであれば、これを使わない手はない。 生徒同士が教えあい、学びあう環境は重要だ。

 
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裸足の島


マーケティングの本によく「裸足の島」のたとえ話が登場する。

靴を売るセールスマンがある島を訪れると、そこは島民全員が裸足で生活している島だった。 あるセールスマンは「この島に靴の市場はないよ。靴を履く習慣がないんだから。別の市場を探そう」といい、あるセールスマンは「この島にはものすごい需要がある。だって、誰もまだ靴を持っていないのだから」という。 

あなたが創造的なマーケティングをしたいのなら、後者の視点で考えよ、と教科書は説く。

さて、調査会社アイ・ティ・アールの調査によると、企業内外のコラボレーションは依然として電子メールに頼っているのだという。ポイントだけを抜き出すと次のようなものだ。

  • 社内外のコラボレーションの方法としては、電子メール+添付ファイルが圧倒的で、80%以上の人はこの方法を使う。
  • 社外の人とのコラボレーションでは、59%の人は、まだFAXを使っている。
  • SNS、ウェブ会議、インスタントメッセンジャーなど、ITツールを使う人たちは10%以下。
  • 電話も2者間通話が圧倒的で、3者以上の通話を使う人はほとんどいない。

コラボレーションのためのITツールにはものすごい潜在的市場があると見るのか、それとも市場がないと見るのか、それが問題だ。

私は勿論「ものすごい市場が眠っている」と見る。 ただ今のITツールはまだみんなが使うには敷居が高いのだ。 感動するほど使い方が簡単で、便利で、安いソフトを待っているのだ。

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予想外のタイミングで、予想外の姿勢から蹴る


最近の新聞に書いてあったサッカーに関するデータによれば

  • 2年前のドイツWカップ。日本は3試合で30回ペナルティーエリア内に侵入したが、シュートを打ったのは8回。シュート率26.7%は参加国中最下位。
  • 優勝したイタリアは、7試合で106回ペナルティーエリア内に進入し、66本のシュートを放つ。シュート率62.2%。

解説によれば、日本の選手は見方にパスしてシュートのための最高の形を作ろうとしたり、自らがシュートしやすい姿勢を整えようとしすぎるという。 そのわずかな間に相手に詰められ、シュートの機会を逃がす。 

また、このようにしてスピード、コースともに素晴らしいシュートを放ってもこのタイミングでは決まらないという。 いかにも「今から打つぞ」というタイミングで蹴ってもキーパーは確実に反応するという。

一方、ヨーロッパや南米の強豪国の選手はスピードと意外性に富んでいるのだという。 予想外のタイミングで予想外の姿勢からシュートが放たれるので、たとえそれがゴールの真ん中に蹴られたものでもキーパーが反応できないのだという。

製品開発にも同じことが言える。 当たり前のような機能の製品を、いかにもというタイミングで市場に投入してもゴールネットを揺らすことはない。 

予想外のタイミングで、予想外の姿勢から蹴ろう。 「とびっきりすごいものをめざそう」

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「虫よ 虫よ ・・・・・・」


「虫よ 虫よ 五ふし草の根を絶つな 絶たば おのれも共に枯れなん」

伝えられるところによると、西郷隆盛はこの歌を生涯大切にしたという。

虫というのは役人のことで、五ふし草とは稲のことをいう。 つまり、「役人たちよ、農民に重い税を課してそんなに苦しめるな。 農民がいなくなれば、自分たちも滅びるのだぞ」という意味になる。

西郷がまだ薩摩藩の郡方書役助(こおりかたかきやくたすけ)という仕事についていたとき、自分の席の前の壁に貼っていた戒めの歌なのだという。 

郡方書役助というのは、今でいえば税務署補助職員のような仕事である。 その時の上司(郡奉行)に迫田という男がいて、その迫田が詠んだ歌である。

役人の腐敗は昔から酷かったらしく、農民からの年貢を自分の懐に入れる奴や賄賂をもらう奴などがたくさんいたらしい。 迫田には正義感はあったのだろうが、役人を正すことはできなかった。 「自分はいくじなしのダメ奉行だ」といって職を辞してしまう。 そのときに、西郷に手渡した紙に書かれていた歌が、「虫よ 虫よ ・・・」の歌であるという。

幕末のころからもう150年は経つだろうが、人間はあまり進歩しないようだ。 いまだに汚職があり、腐敗し、差別がある。だから、人間にはいつでも戒めが必要だ。 

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ソーシャル機能の開放


私たちは、水平分業のモデルがいつも最後には垂直統合のモデルを駆逐してきた歴史を見てきた。

もっとも有名なケースをあげるならば、それは勿論PCだ。 いつも最初は、垂直統合の方が優れている。 テクノロジーがまだ未熟な段階では、1社で全部作ってしまった方が機能も品質も良いものができる。 コンピュータも昔はそうだった。 ハードウェアも、OSも、アプリケーションソフトも、上から下まで1社ですべて作っていた。 

しかし、いつもどこかで分岐点を迎える。 ご存知のように、今のPCは、LSIチップ、ボード、OS、アプリケーションソフト、のあらゆる構成要素ごとに業界があり、競争がある。 PCに驚異的な進化のスピードと低価格化をもたらした原動力は、この水平分業のモデルにある。

さて、インターネット上のソーシャル・プラットフォームの開放がいよいよ本格化する気配だ。 グーグルは、Google Friend Connect のベータ版が利用可能になったと発表した。 これを使えば、SNSが持つようなソーシャル機能をWebサイトやWebアプリケーションに簡単に組み込むことができる。 

日本語環境での整備はこれからだが、次の紹介ビデオを見るとどんなことができるようになるかがわかるだろう。

ついでに、これはOpenSocialOpenID という標準規格に準拠しているから、その他のソーシャル・プラットフォームとも繋がる。 ソーシャル機能の開放は、パラダイムシフトだ。

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