Flash PlayerのH.264ビデオ対応


Adobeから「Flash Player9 update3」(ダウンロードはこちら)が2007年12月4日にリリースされた。

このアップレートにより、Flashプレーヤは動画圧縮規格「H.264」対応となった。 H.264とは、次世代のDVD(プルーレイやHD-DVD)にも採用されている高精細ビデオのための圧縮規格だ。

これがどれくらい綺麗かを知るには、Adobeのサイト Flash on を見ると良い。

ビデオが再生されたら、ビデオウィンドウの右上にある「HD OFF」という所にマウスをのせて、「HD ON」になったことを確認してクリックしよう。

高画質ビデオがフルスクリーンで閲覧できる(少々重いので辛抱)。 すばらしい画質のビデオ。Adobeがここで、”TVとインターネットの融合”と謳っているのは大袈裟ではない。正確にはインターネットがTVを取り込む世界だ。

ここでいま公開されているものは、720Pの品質のもののようだ。 ということは、1080Pのビデオはもうため息がでるくらいに綺麗に違いない。(720P、1080Pを再生するには高性能のPC性能が必要なようだが。詳細はこちら

同日に、Adobeは、Flash Media Server 3 を発表している。 Flash Media Server 3は、H.264対応のビデオをストリーミング配信するためのサーバー側ソフトウェアだ。

Adobeの製品では、ビデオ編集をする Adobe Premiere Pro とAdobe After Effectsで既にH.264対応済みであるから、Adobe製品としては一通りH.264対応の準備が揃ったことになる。

2008年は、ビデオのH.264化に拍車がかかるに違いない。 インターネットからのHDビデオストリーミング配信を実現するために、既にアカマイをはじめ代表的なCDN提供会社が動き出している。

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2008年1月 Webトレンド予測


年の初めはこれからの1年間を考えるのによい機会だ。

自分に関心のある領域でトレンドを予測すれば次のようなものだ。

■ リッチ・インターフェース

この流れはもはや止まらない。Flashの重要性が更に高まると思われる。最新バージョンFlash Player9が実行可能なActionScript3は感動的なほど高速だ。 ActionScript3 + papervision3Dを組み合わせた3D効果も威力を発揮するだろう。

■ リッチ・プレゼンス

プレゼンス環境でのリッチメディア化がはじまるのではないか。IM以上の何かが求められるだろう。 Adobe BlazeDSにも注目。新しいバイナリ通信規格AMF3に対応し、これによりリッチクライアントとバックエンド間通信がかなり高速になる。

■ ソーシャルアプリケーション

日本でもSNS APIが積極的に公開されることを期待。 Googleが推進するオープンソーシャルにも注目。

■ ブログツール(ウィジェット)の新ビジネスモデル

既にブログなどに簡単につけられる便利ツールとして普及しているが、何かもっとビジネスモデル的な仕組みができあがるのではないか。

■ オンライン/オフライン シームレスアプリケーション

Adobe AIR。正式発売前の評判がここまで高い製品もめずらしい。既にベータ版をもとに魅力的なデモが行われているが、正式発売とともに加速されるのではないか。単純なウィジェット物ではつまらない。オンライン/オフラインがシームレスにつながる新しい製品が模索されるだろう。

■ ライブビデオ

ustream.tvなど、米国で既にはじまっているサービスの評判は上々のようだ。ブレークの可能性あり。

■ HDビデオ配信

Flash9が遂にH.264対応になり、またいくつかのビデオ配信サイトは既にH.264対応HDビデオの配信をはじめた。 まもなく発売開始となるFMS3がH.264のビデオストリーミング配信サーバーとなる。携帯へのストリーミングビデオ配信も可能なようだ。

■ リッチクライアント型ウェブサービス

過去2年くらいのWeb2.0的流れの中でAPI提供は更に充実。 Flash をクライアントにするリッチクライアント型ウェブサービスも増えてくると期待。

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「これが欲しいから、あれはいらない」


本棚がいっぱいになってしまったのでいらない本を整理しようとしても、なかなか捨てられない。

タンスがいっぱいになってしまったのでいらない洋服を整理しようとしても、なかなか捨てられない。

捨てるということは意外と難しいものだ。

捨てるということは難しいのだが、捨てなければうまく生きられないことも多い。

何かを得ようとすれば、何かを犠牲にしなければいけない関係のことをトレードオフという。

世の中にはトレードオフが多いのだ。

昔の人は、もともと何も持っていなかったから、捨てるということなしにいろいろ得てきたのかもしれない。ここには悩みはない。

いまを生きるものは、既にいろいろ持っていて、それを捨てられないからいろいろと悩む。

責任から逃れようと思えば、自由を捨てなければならない。

苦労から逃れようと思えば、夢を捨てなくてはならない。

平凡さから逃れようと思えば、安定を捨てなくてはならない。

仕事の難しさから逃れようと思えば、仕事のやりがいを捨てなくてはならない。

どうバランスをとるかは人それぞれだが、何かを得ようとすれば何かを失う、ということだけは認識しなければいけない。それをはっきり認識していないと苦しむばかりである。

「これが欲しいから、あれはいらない」と考えよう。

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やり方はいろいろある


ジャズ界最大の巨人、帝王マイルス・デイヴィスだってコンプレックスがあったのだ。

マイルス・デイヴィスが最初に憧れたのはチャーリー・パーカーやディジー・ガレスピーだ。

彼らが確立したビ・バップと呼ばれるスタイルに憧れた。ビ・バップは、それまでの甘ったるいジャズとは一線を画す刺激的でスリリングな演奏で、エネルギーを爆発させていた。超絶的なテクニックを駆使し圧倒的な速さでアクロバッティックな演奏が聴くものを興奮させずにはおかなかった。

マイルスも彼らのように演奏したかったのだ。でもできなかった。一心不乱に練習したができなかった。どうがんばっても、テクニックが追いつかなかった。テクニック不足のコンプレックスは相当のものだったようだ。

そんなとき、パーカーが言った。

「人の真似をするくらいなら、どうやったら自分の個性が表現できるのか考えろ。お前はスペースを生かしたフレージングにいいものがあるんだから、それに磨きをかけろ。」

それでマイルスはもがき苦しんでいた世界から脱出した。空間を生かしたクールな演奏を確立していく。「卵の殻の上を歩いているようだ」と形容された、リリシズムの極地をいくようなスタイルを確立する。

パーカーやガレスピーのように高いテクニックを持ってホットでエネルギッシュな演奏ができなかったからこそ、マイルス・デイヴィスは他の誰にも真似のできない別のスタイルを作り上げられた。

誰だって最初は正攻法と思われるものをめざすかもしれない。野球のピッチャーは最初はみんな豪速球を投げたいと願うだろう。野球のバッターはみんなホームランバッターに憧れるかもしれない。でもそうしなくたって結果を残せるし、一流にはなれるのだ。

やり方はいろいろあるのだ。いまのそのやり方がうまくいかないからって腐ることはない。自分にあった新しいスタイルを見つければいいのだ。

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縁起の法則


釈迦は菩提樹の木の下に干草を敷いて静かに座り瞑想し、ついにこの世界や人生に関する真理を悟って仏陀となったという。

釈迦が悟ったのは縁起の法則というものだ。 縁起とは、世の中のさまざまな存在や現象は、ある原因を持っており、それに一定の条件が加わって、その結果として存在や現象が現れるという考え方だ。

釈迦は、縁起の法則によって、世の中にある苦しみというものは結果であって、その原因を探れば、それは世の中の真理に対する根本的な無知(無明という)であると悟った。 だから、世の中の苦しみを無くすためには、その原因である無明を滅しなければいけないといった。

仏教とかいうものは、非論理的な世界と考えていたが、釈迦のもともとの教えは、すごくシステマティックで論理的思考に基づいているので驚かされる。

システム思考に関する本を読んだとき、世の中の現象を原因と結果の因果関係によって表そう、という根本的な発想は釈迦の教えと同じだと思った。

世の中の物事や現象を、それぞれの個別の要素だけでとらえようとしても本質的なところがわからない。いろいろな要素のそのつながり方がわかれば、どこをどうすれば、期待した結果を得られるのかがわかる。

製品の売上を伸ばすのも、工場の不良率を下げるのも、地球環境を良くするのも、的外れなところをいくら改革しても良い結果が得られない。

ということで、システム思考でいろいろな現象の因果関係を表してみよう・・・・と思うのだが、これが難しい。

だいたい世の中の現象は、単一の原因が単一の結果を引き起こしている、などという単純なものでないから、いろいろな要素があっちこっちにつながり、あるときはループし、あるときは正の力が働き、あるときは負の力が働き、あるときはどっちが原因でどっちが結果かがわからなくなる。

というわけで、それは釈迦が縁起の法則を発見し悟りをひらくように難しいのだから、気持ちを落ち着けて深く深く考えるしかない。

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