組織図というもの


ロゴスウェアを始めた当初、私たちには組織図というものはなかった。 5、6人でやっていたので、それは必要ではなかった。 一人ひとりがいろいろな役割をこなさざるを得なく、何の役割を担うかは一人ひとりの強みに依存していた。  職務内容に人をアサインしていたのではなく、人に仕事をアサインしていた。

しばらくたって、人が増えてきたので、組織図なるものを作った。 面白いことに、組織図ができると仕事の効率は落ちた。 組織図がまずあって、それに人がアサインされている、という意識にとらわれてしまうようだ。  自分の役割を固定しすぎるのだ。 これでは組織は機動的ではない。 まずは人ありきであるべきだ。 一人ひとりの強みに合わせて仕事がアサインされ、それが組織図という形に表現できたら素晴らしい。  そのとき、組織図は綺麗な図ではないかもしれない。 また、頻繁に変わるかもしれない。

以前インテルで働いたとき、何度かアメリカで仕事をする機会があった。 私に用意された机にPCはあったのだが配線がしていなかったので、机の下にもぐりPCのAC電源を差したり、本体にモニターのケーブルを差したりしていた。 そのとき通りかかった人が言った。 「おいおい、おまえはテクニシャンか?」  どうも、アメリカではこの手の作業をするのはテクニシャンと呼ばれる職種の人たちで、エンジニアはそういうことはしないようなのだ。 馬鹿げていないか?

私たちは組織図を無くすことはできない。 それでは、あまりに無秩序すぎる。 ただ、組織図に縛られて身動きがとれないようにはしたくないのだ。

にほんブログ村 ベンチャーブログ ベンチャー社長へ

ベンチャー社長ブログランキング

子供のコミュニケーション能力のレベル


東京オフィスに通勤するときに利用するつくばエクスプレスの中では、日経新聞を読んでいることが多い。 日経新聞のスポーツ欄にあるコラムはときどきとても面白い。

ある日のコラムは次のようなものだった。

「サッカーの2000年アジアカップのためにレバノンに行った。 あるタクシー運転手の家庭の夕食に招待された。 食事の用意の間、15歳の少年が我々の相手を引き受けた。 異邦人の我々を前に、少年は臆せず、レバノンの教育事情を語り、日本のことを尋ねた。 はたして日本の中学生にこれができるのか。 海外にでると子供たちのコミュニケーション能力の高さに気づく。 社会を意識し、社会とつながり、自己表現する力が養われている。彼らのレベルが高いのではない。 日本の子供たちのレベルが低いのだ。」

スポーツ中継での選手のインタビュー、映画スターへのインタビュー、・・・・・・テレビでよく見るシーンだが、外国人の受け答えは見事であることが多い。 日本では、会社で、新入社員に対してひどく初歩的なコミュニケーション教育をしなければならない場合が多い。 できない状態にしておくことはまずいので会社はそれを行わざるを得ないが、正常な状態ではない。  日本の学校教育のどこか、あるいは家庭教育のどこか、あるいは社会教育のどこかに、何らかの欠陥がある。  これを当然のことと考えてはいけない。 解決すべきものである。

22歳の段階で、日本人と外国人の間に、逆転不可能なほどのコミュニケーション能力の差をつけてはいけない。

にほんブログ村 ベンチャーブログ ベンチャー社長へ

ベンチャー社長ブログランキング

プログラマーは誇り高い仕事


日本でプログラマーなどのソフトウェア開発の仕事は、「厳しい、きつい、帰れない」の3K仕事という見方が定着してしまった。

どうしてこんなことになってしまったのだろう。 「プログラマー」=「3K」という見方をする国を日本以外に知らない。 日本固有の何か特別な事情があるのだ。

第一に、元請け - 下請け - 孫請け - ・・・・・ のような階層構造が存在する。 ソフトウェア開発では、最初の仕様設計が重要な意味を持つが、ここが初期段階で、かなりいい加減に行われてしまっている。  当然、途中で仕様変更となる。 どんなものでも、後になればなるほど、変更は容易ではないことは誰にでも理解できることだ。 しかし、顧客には、それはお金をもらった側が何とかすること、という甘えが存在する。 元請けには、それは、下請け、孫請けが何とかすればいいこと、という甘えが存在する。 最後のしわ寄せが下請け、孫請けのプログラマーに集中してしまう。

第二に、プログラマーの派遣が横行している。 派遣会社がそうしているのみならず、ソフトウェア会社と称しているところが実態はプログラマーの派遣であったりする。 ここでは、ソフトウェア開発作業を成果で請け負うのではなく、派遣プログラマーの時間を売っている。 プログラマーという職業は人によって能力の差が大きい。 最高のプログラマーと最低のプログラマーでは、20倍の仕事量の違いがある。 極端なことを言えば、できの悪いプログラマーほど、売上げに貢献するのだ。 従って、そのような会社は、派遣先からクレームがこない程度にプログラマーを教育をするかもしれないが、最高のプログラマーに教育しようという動機がない。

たぶん、理由はもっとある。 しかし、ここで言いたいのは、そんなことをしなくたってソフトウェア開発の会社は成り立つし、そうしなければいけないということだ。

本来、プログラマーは、知的で、創造的で、誇り高い仕事のはずだ。 今やソフトウェアプログラムは何だって作れるのだ。 学校だって、お店だって、ゲームだって、コミュニティだって、広告だって、銀行だって、何でも作り出せるのだ。 芸術家のように人を感動させることだってできる。 素晴らしいことではないか。

不幸にも、3K職場に就職してしまったプログラマーへ

機会があったら、ロゴスウェアのサイトを見てください。 ロゴスウェアで働くことに興味をもたれたらコンタクトしてください。

にほんブログ村 ベンチャーブログ ベンチャー社長へ

ベンチャー社長ブログランキング

「未来は作り出すもの」


あしたのジョーの丹下段平は「明日はどっちだ」と叫ぶ。 今日の経営者の叫びと同じだ。

未来はますます不確実になっている。 これまで成功に導いてくれた公式が明日には役立たなくなっている。 多様化し素早く変化する顧客の嗜好を予測しづらくなっている。 製品寿命は短くなるばかりだが、顧客は次に何を求めるのか予測しづらくなっている。 業界の境が曖昧になり、将来誰が競合相手になるのかさえ予測しづらくなっている。 突然、視界に入っていない海の向こうから競合が現われるかもしれない。 突然のパラダイムシフトが起き、今の技術基盤が無価値なものになる危険さえある。 ビジネスモデルそのものが破壊される可能性もある。

このような不安を解消するために、未来をできるだけ早く、できるだけ正確に予測したいと誰もが願っている。

未来の変化を予測し将来の見通しを得るために、ある人はイノベーションの理論に頼り、ある人は直観力に頼る。 何の根拠もなく、占いや霊感の類に頼る人さえ増えているようだ。  それでも、予測は不確かで、常に未来は不確実だからいつも不安が消えない。

先日、ソニー創業者の一人、故井深大の「未来は予測するものではなく、作り出すものだ」という言葉を目にした。 明快である。 そう思ってしまえば、あれこれ悩むことはなくなる。 やるだけである。

ソニー旧本社のあった御殿山エリアに、ソニー歴史資料館ができた。 そこでは、創業者の故井深大が肉声で 「未来は予測するものではなく、作り出すものだ」と言ってくれるらしい。

にほんブログ村 ベンチャーブログ ベンチャー社長へ

ベンチャー社長ブログランキング

Flipper2デモ公開開始!


labs.jpgデジタルブック作成ソフトの新バージョン Flipper2のデモを Logosware Labs サイトで公開開始した。

Flipper2の特長の一つは、スタンプ機能を搭載したことだ。 これは、特にカタログ類のデジタルブック化に便利な機能となっている。 スタンプ機能を使えば、カタログ類をデジタルブック化した後でも、「ただいま10%オフ」、「在庫切れ」などの情報を本の上にいつでも表示できる。 その際に、ブックそのものを作り変える必要はない。

二つめの特長は、携帯版の書出しをサポートすることだ。 携帯向けにデジタルブックを配信したり、携帯からショッピングしたりする用途が拡大している。  Flipper2では、同一の素材から、パソコン用、携帯用の両方を書き出せるようにする (このデモは現在作成中)。

更に、Flipper2では、紙媒体として存在するものをブック化するだけでなく、ネット上のデータをダイナミックにブック形式で表現できる。 例えば、ブログをデジタルブック形式で表現できる。 外部APIと接続すれば更に応用が広がる。 例えば、楽天API を利用すれば、楽天のデータを使った独自のデジタルカタログが簡単に作成できる。

Flipper2は、単に既存の本をデジタルブック化するだけにとどまらない多様な機能をサポートする。 デジタルブック第2ジェネレーションの製品となる。  正式発表、販売開始までに今しばらくお待ちいただくことになるが、新たなビジネスモデルのお話は積極的に推進中です。 是非、ロゴスウェアにコンタクトを!

にほんブログ村 ベンチャーブログ ベンチャー社長へ

ベンチャー社長ブログランキング