ライバル店に客を奪われていないか?


あなたが、イタリアンレストランでも、美容室でも、コンビニでも、何かお店を持ったとしよう。 ライバル店にはどれくらいの集客があるのか気にせずにはいられない。 あなたのところに呼びたい顧客が奪われているかもしれないのだから。

もし、ライバル店がたくさんの客を集めているのに、あなたのお店には客が来なかったらのんびりなんてしていられない。 商品を工夫したり、店舗を綺麗に改築したり、もっと宣伝をしたり、・・・・何か対策をしなければいけないとすぐに気づくはずだ。

インターネットのビジネスでは、この危機感が薄れがちだ。 ライバル企業にどれくらいの人たちが行っているのか目に見えないから。 しかし、あなたの目に見えないところでもビジネスは着実に進行している。 さあ、のんびりはしていられない。

ここに、便利なツールがある。

Alexa というサイトのサービスを利用すると良い。 このサービスを使うと、指定したサイトに、どれくらいの人たちがアクセスしているのかがわかる。

Compare sites: という箇所に、調べたいサイトのアドレスを入力する。  See Traffic Details for: というところに、サイト名が現れるので、それをクリックすると詳細が見れる。

「Reach」 というものは、世界のネット利用者の何%の人が、このサイトを訪れたかを表している。 %で表されているので、余程の人気サイトでないと、0.000x と、かなり小さい数字になってしまうが、ライバル企業と比較するには十分だ (ちなみに、あまりに小さいとグラフに表示されないようだ)。

「Page View per user」 は、一人の人が、そのサイトで一日で平均何ページを閲覧したかを表している。 あまりにページビューが少ないようだと、サイトの中身に魅力がないのかもしれない。

「Traffic Rank」は、 Reach と Page View を掛けた数字を大きい順番に並べた順位だ。 上の方に表示されたものは世界ランキングなので、下の方に表された国別のところで、Japan の欄を見たほうがいいかもしれない。

Alexa では、これ以上の詳細なデータを得ることはできないが、大まかな比較には十分役に立つはずだ。 もし、あなたの気にしているライバル企業と大きく水をあけられていたら、すぐに動いたほうが良い。 集客ができていなければ、ビジネスは始まらないのだから。

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サブドメインを使う


Google の登場は、ウェブの世界に大きな地殻変動を起こした。 企業サイトであれば、検索結果の上位に表示されないことはウェブの世界でビジネスはできないことを意味する。 ウェブを営業ツールにする人たちは、毎日重要なキーワードを打ち込み、自社サイトが何位にランクされるかをチェックする。 もはや、SEO(検索エンジン最適化)をするべきかどうかの議論は終わった。  どのように抜きん出るのか、が今日の議論である。

Google や Yahoo!などの検索エンジンで上位にリストされるようにWebサイトに対策を施すことは、SEO(検索エンジン最適化)と呼ばれている。 サブドメインを有効利用することもその一つだ。

ロゴスウェアのメインのURLは、 www.logosware.com である。 この www にあたる部分がサブドメインだ。 例えば、このブログは、 blog2.logosware.com となり、 ラボ関係のドメインは labs.logosware.com 、メルマガ専用には mailmag.logosware.com を使っている。

サブドメインを使うと、どんないいことがあるのだろうか?

第一に、サブドメイン名を持ったサイトは全て独立したサイトとして認識されるのだ。 検索エンジンが、そのサイトが重要であるかどうか(つまり、上位に表示させるべきかどうか)を判断する重要な材料の一つが 外部サイトからのリンク数である。 サブドメインを有効に使えば、外部サイトからのリンクを簡単に増やすことができる。

第二に、階層を切って長いドメイン名になるよりも、サブドメインを使い階層を無くした方がページランク(そのページの重要度を示す数値)が上がる。 Googleでは、階層が深くなるほど、ページランクを落としているようなのだ。

第三に、 新たなサイトを立ち上げようとするときに、新規ドメインよりもサブドメインを使った方が、すぐにページランクが上がる。  例えば、このブログのページランクは 4 である。 いきなりページランクが 4 からスタートしたのだ。 もし新規ドメイン名を使ったら、 ページランク 1 から、時間をかけて上げていくしかない。 これには、半年から1年を要してしまう。  どうも、Google は、新規ドメインには、いきなり高いページランクを与えないようにしているようなのだ。

第四に、検索結果表示の画面にたくさんの自社サイトを表示させることができる。 Googleで検索してみて欲しい。 あなたのサイトは、二つまでしか表示されないはずだ。 Googleでは、同一ドメインは二つまでしか表示しないというルールになっているからだ。  つまり大体の場合は、トップページ + もう一つしか表示されない。 サブドメインを使えば、もっと多くの検索結果を表示させることができる。

最後に、無茶なことをしてはいけない。 サブドメイン名を持った、異常なほどの数のダミーサイトを作り、リンクを貼りまくるのは危険だ。 くれぐれも Google八分にはならないように。

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CSSデザイン


Webの進化は止まらない。 多くのサイトはWeb2.0的機能を組み入れ、利用者を巻き込んだ真の双方向メディアとしての特長が鮮明になってきた。今日もおびただしい数のブログページが生まれ、SNSで情報交換をし、写真や動画がアップロードされ、タグ付けされた情報が連結している。 リッチインターネットアプリケーション化が進み、ウェブ上で提供される体験はますます豊かなものとなっている。

Webで起こっている変化は、プログラミングの世界だけの話ではない。 Webデザインの世界も進化を遂げているのだ。 ここ数年の大きな変化は、tableタグで組んだレイアウトデザインからCSSデザインへの移行である。 以前からCSSでデザインを組むことのメリットは言われ続けてきたが、CSSのサポートが不完全な古いブラウザが無視できないほどに存在していたので、CSSデザインへ移行することは躊躇された。 その足かせが外れ、CSSデザインへの移行が加速されたのは、ここ1~2年のことである。

CSSでデザインするとは、情報(HTMLで記述)と見た目(CSSで記述)を分離することだ。 css Zen Garden を見ると、そのメリットがよくわかる。このサイトで、右側にリストされるCSSデザインのどれかをクリックしてみて欲しい。 中身の文章はそのままで完全 にデザインやレイアウトが変更されるのを確認できる。 これがCSSのメリットだ。 HTMLは一切書き換える必要がなく、CSSファイルというのを書き 換えるだけで、どのようなデザインにもすることができる。

CSSデザインを採用すれば、サイトの更新は簡単になる。 もはや、HTMLファイルにレイアウトを組む目的での複雑な(そして多くの人には意味不明な) table タグがない。 table タグの使い方を間違えると、ページのレイアウトが総崩れになってしまうので、慣れていない人には手を出しづらかった。 CSSデザインを使うなら、そのような心配をすることがない。 サイトの更新は専門家でなくても行えるようになる。

季節に合わせて、デザインを変えたいということもある。 あるいは、長年使ってくると、デザインを変更したくなることもある。 従来のやり方でそれを行うのは、大変な労力が必要だ。 全てのHTMLページを作り変えなければいけなかったのだから。  CSSデザインを採用していれば、それはいとも簡単だ。 CSSファイル(通常、それは 1枚~3枚くらいだ)を変えるだけでいいのだから。

まだ旧来型の方法で行っているWebデザイナーがいたとすれば(多くはそうなのかもしれないが)、すぐにCSSデザインをマスターした方が良い。 顧客のためにもそうすべきである。 決して顧客の知識が無いことを利用してはいけない。

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教育のロングテール


従来、扱える商品の数や抱えることのできる商品在庫の数には制限があった。 店舗や倉庫の大きさには制限があったからだ。 このような条件下では、効率的にビジネスを行うために、一定以下の販売数しか見込めない商品は取り扱いが難しかった。 上位の20%の商品が全体の80%の売り上げを占めるというパレートの法則に従うからだ。

インターネットのビジネスは、このモデルから開放された。  ビジネスを運営するコストが圧倒的に小さく、従来は採算がとれないと軽視されてきた、あまり売れない商品の販売を採算ベースに乗せることを可能にしたからだ。 この新たなビジネスモデルは、その商品売り上げグラフの形状から ロングテールと名づけられた。

ロングテールは、インターネットを語る上での重要な概念となった。

学校に目を向けてみよう。  国語、数学、英語、地理、世界史、日本史、生物、物理、化学、音楽、美術、などのカリキュラムが並ぶ。 概ねどこの学校も同じだ。 特別に素粒子に関心にある生徒、特別にコンピュータプログラミングに関心のある生徒、特別に考古学に関心のある生徒、特別に草花に関心のある生徒、特別に中国語に関心のある生徒、特別にシェークスピアに関心のある生徒、に対して授業が行われることはない。 彼らは少数派だからだ。少数の生徒のために授業ができるように先生を取り揃えておくことはできない。 これが学校の制限だ。

ロングテールの概念で考えるならば、インターネットを活用すればこの制限はかなり取り除けるのではないだろうか。 全ての学校に、全ての種類の先生を配置しておく必要はない。 インターネットは地理的な制約を取り除いてくれる。  シェークスピア文学を教える先生がどこかにいて、ネット上で授業を行えばいいのだ。 関心がある生徒が全国から集まる。 各学校には、そのような生徒は一人しかいないかもしれない。 でも、日本中にはそれなりの数の生徒がいるはずだ。

今、学校にはインターネット回線が引かれ、多数のパソコンが配置された。 多くの学校で行われていることは、グラフが綺麗に描けてよかった、ホームページが作れてよかった、の類で有効に活用されていない。

もし、生徒の個性を伸ばそう、多様性を尊重しよう、ということならば、学校には是非、生徒個々の関心のある分野に対して学校間の壁を越えた授業を行ってもらいたい。 インターネットがあればそれは可能だ。 POWER-LIVEのような製品を使えば、地理的に離れた教室をリアルタイムで結んで映像も声も共有した授業ができる。 教育もロングテール化できるのだ。

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契約書


ソニー創業者の一人 故盛田昭夫の著書 「MADE IN JAPAN」 の中に、契約書のことが書かれている。

「日本の契約書には「もし本契約の期間中に、当事者のいずれかに本条項についての異議が生じた場合には、両者は誠意を持って協議するものとする」という条項が最後に書かれるのが一般的だが、アメリカ人にはこれは信じられないことのようだった。」 と書いている。

確かに私たちが目にする契約書にはこの一文が必ず入っていて、それは常識だと思っていたが、どうも世界的に見ればそういうことではないらしい。「MADE IN JAPAN」は1987年の著書だから、20年経過しても、この状況は変わっていない。

冷静に考えてみれば、この契約は変だ。 契約が契約であるならば、「もし本条項に違反した場合には、XXXXの賠償金を納める」のような書き方になっていないとおかしい。 それなのに日本の契約書は、「もし破ってしまうようなことがあっても、まあいいですよ。そのときは話し合いましょう」と言っているわけだ。 これでは厳密には約束にはならないので、論理を重んじる外国人には理解不能であろう。

私たちは日本人で日本でビジネスをしているから、それでいいではないかという考えもある。 実際多くの契約書は、それが問題になることはない。 ただ、どうもこの約束をはっきりさせないという日本独特のやり方がソフトウェア開発の契約では、少なからず問題を引き起こすように思われるのだ。

ソフトウェアプログラムの開発は極めて論理的な仕事で、論理が崩れると、その土台からやり直さなければならない事態に陥る。 このような世界で、契約面だけが非論理的であることに違和感を覚えるのだ。 ソフトウェア開発では、最初に要件定義や仕様書などを作成し、それに基づいてプログラミング作業が始まるわけだが、その要件定義や仕様書が途中でいとも簡単に変わってしまうのだ。 これが時として、「もし破ってしまうようなことがあっても、まあいいですよ。そのときは話し合いましょう」と笑ってすまされない事態を引き起こすように思われるのだ。

要件定義や仕様書を始まったら一切変えるなと主張するつもりはない。 実際そのようなものを開発の初期段階で全て把握して書くなんて誰にもできないし、それは馬鹿げている。  せめて、要件定義や仕様が変わったら、こうしましょうね、と約束しておくべきなのだ。

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