「遅いものも、のちには速くなり
現在はやがて過去になる
秩序は消え去り
今一番のものはやがて最後になる
時代は変わっているのだから」
ボブ・ディランが「時代は変わる」と歌った1960年代はゆっくりと変わる時代だったに違いない。 今、変化の速度はあまりにも速い。
1994年に設立されたネットスケープが一時ブラウザ市場を席捲し、その後マイクロソフトとの激しいバトルに敗れ、1998年11月にAOLに買収されるまでの期間は4年。
1998年に設立されたグーグルが検索エンジンの市場に革命を起こし、史上最大規模でナスダックに上場するまでの期間は6年。
2005年にサービスを開始したYouTubeが、 動画共有サービスを爆発的に普及させ、約2,000億円でグーグルが買収するまでの期間は1年。
このあまりにも速い技術の進歩と市場の変化は、経営のやり方において否応なしに変化を求める。 全ての経営手法をスピードに照準を合わせて構築しなければならない。 旧来型の指揮命令統制型の組織では立ち行かなくなる。 上下関係や組織横断的な横とのつながりにスピードを阻害する壁があってはならない。
1980年代、日本はその独特な企業文化によって急成長を遂げた。 日本独特の経営手法はセオリーZと呼ばれた。 日本文化に根ざした規律、上下関係、長い時間をかけて醸成されるコンセンサス、家族主義、などが強さの源流であった。 1990年代に入り風向きが変わってしまったのは、市場の要求するスピードがある臨界点に達し、かつて日本企業の強みとされたものがスピード化の足かせになってしまったからであると思う。 挑戦的に、革新的に取り組み、圧倒的なスピードを持って成し遂げることが、現在を生き抜く私たちに課された課題である。
ロゴスウェアが組織をまとめる上での基盤としているのは、ミッションと価値観、そして目標である。 社員個人の行動を駆り立てるものは、上司からの命令ではなく、使命や目標に対する思いの高まりであって欲しい。 ロゴスウェアは、一人一人が主体的に行動できるように、組織として許される最大限の自由を与えたい。